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九条の大罪 第84審 あらすじ ネタバレ注意
嵐山の取り調べは続く。
九条が離婚しいることを調べており、「家族を失った」と突く嵐山。
九条の娘、莉乃の記憶。人形をもってお父さんと遊ぼうとするが母はだめよ。忙しいからと手をつなぎ外を歩く。家から出ていったのだろうか。
嵐山の校正は続く。起訴された結果兄の鞍馬検事に迷惑がかかると言う嵐山。
再び九条の記憶。学生服と帽子をかぶった中学生くらいの九条がキャッチボールに応じず、友だちだか先輩だかに「鞍馬兄の金魚のフンですべてが劣る」と罵られている。
嵐山は鞍馬を買っているようだ。
過去鞍馬は女性のバラバラ事件で僅かな犯人の血痕から、同じマンションのストーカーにたどり着き、検挙に至った、という話をする嵐山。血眼になり水道局に電話をし、排水管から容疑者の肉片を見つけたらしい。
警官や検察を突き動かすのは正義だという。
一方、九条は検事も判事も国家公務員で、国や国家権力が間違えたときに戦えるのが弁護士だけだという。
嵐山は手ごたえを感じ、引き続き九条の家族を調べさせるよう部下の深見に指示をする。
流木が壬生に接見している。
壬生は成功できる人間なのでいずれ成功してほしいという流木。
誰にでも対等に接しますね、という壬生に同じ土俵で一人の人として話しているだけ、という。
一方烏丸は深々と流木に礼をし、別れを告げる。
独立して九条の弁護士になるという。
九条の大罪 第84審 感想
ずいぶん久しぶりの連載でありテンションが上がる。
娘の莉乃について、比較的序盤に名前だけ登場していたが一応今回再登場である。しかし母親ともに顔は明らかではない。
母親は嵐山の言う通り愛想を尽かしたのだろうか。どういう経緯で九条が結婚したのか想像がつかないが、少なくとも九条の特徴について理解していても、少し行き過ぎた部分がある、と感じるのは娘を持つ母としては仕方ないことのように思える。
具体的には反社や半グレの弁護と言うものも平気で受けてしまうということは、いくら九条が信念を持っていても周りの目など含め耐え難いものなのだと思う。
一方、莉乃は九条を慕っているようだがおそらくこの時点では5歳未満の子供で、よくわからないままに九条と離れて暮らしているものと思われる。
鞍馬について第三者である嵐山から描かれた。
これまでの描写として力があることは間違いないとして、正義のために働いている、と言う嵐山の感想も九条との対立から見るに、決して間違えていないように思える。
嵐山は個人的には主要な登場人物の中で一番人間臭いと感じており、おそらくストーカーによる女性のバラバラ事件、というのも娘の愛美の死に照らし合わせ、被害者側としての気持ちに立ち、それを明るみにした鞍馬検事に対してはシンパシーを感じているのだろう。
しかし、嵐山は鞍馬が「血眼」になって証拠を集めた、と言っているがそれはおそらく嵐山の勝手な思い込みである。その場面を見ていない嵐山がそんなことがわかるわけがないからだ。
嵐山の中ではストーカー、バラバラ殺人犯は悪であり、それを明るみにした鞍馬は正義、そして嵐山自身が執念の末6ケタのパスワードを突破したことから、きっと鞍馬も血眼だったに違いない、と理解していそうだ。
むしろ鞍馬はきっとあっさり証拠にたどり着いたのではないか。少なくともそのあたりの経緯は分からないはずである。
九条の大罪 第85審以降の展開は?
もともと流木とはバッチリ考えが合っていたかと言うとそうではなかった烏丸であるが、独立し、九条の弁護をするようである。
とはいえ喧嘩別れ、ということではなさそうだ。
前回「筋がいい」弁護士と、烏丸を評していた鞍馬検事と烏丸弁護士が争うことになるのだろうか。
そうなった場合ストーリー的にも、マンガのセオリー的にも、まだ謎多き鞍馬検事が烏丸を圧倒してしまいそうである。
また、犯人隠避の容疑をかけられている九条に関して、烏丸は犯人を隠避したわけではない、と言うことを弁護し、それに鞍馬検事が反論する形だと鞍馬の手によって九条のバッチが飛ばされるということになり、別に鞍馬としてはそれでもいいと思っていそうだが、これもストーリー的にはそういう展開にはならなさそうだ。
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