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九条の大罪 第107審 あらすじ ネタバレ注意
射場が都会の川の横の歩道で電話している。
有馬は電話の相手の有馬は射場の後ろ盾がいて、病院の乗っ取りのために射場は仕込まれたんだろ、と言っている。
射場は壬生に電話をすると、壬生は落ち着くように言い、有馬の情報は集めたという。
有馬は金ではなく面子をつぶされることを嫌がり、面子をつぶされるなら本当に射場を殺すという。
戸惑う有馬に、壬生は九条に頼んだ、という。
白栖総合病院の応接室のような部屋で九条・射場が有馬と対面している。
有馬からの提示額は必ず用意するという九条だが、信用ならないという有馬。
白栖総合病院が売却になる際、銀行に病院の役員・債権者・事件屋が揃うと言い、現金や小切手で金を受け取ることになるという。
有馬は納得せず、病院再建をするならもっと高く売るつもりではと勘繰り、白栖総合病院の幹細胞の施設を丸ごと欲しいとごねる。
九条はそれを受け2000万円積み増し、7,000万円で手を打とうというが、それ以上望むなら法的に争うという。
九条と法律で争うのはめんどくさいといい有馬は7,000万円で手を打つという。射場の椅子を蹴り、次はないと後ろ盾に行っておけと脅し文句を言い去っていく。
病院の買収がうまくいきそうなことをお寺で壬生と宇治が話している。
壬生は白い男に金融庁を動かしてもらい、第一抵当権を持っている銀行を動かし、買収を進めたようである。
この買収は大手では100%無理で白栖総合病院が創業時から付き合いのある地銀との取引があったから成り立ったようである。
白い男は国会議員を使って金融庁を動かしたようだ。壬生が金儲けのためだけならば俺は動かない、と言っている。
人のためになる病院を立て直すならいくらでも手伝うという。
それを受け、壬生はああ。という。
あとは白栖正孝の問題を九条に解決してもらう、という壬生。
九条の大罪 第107審 感想
有馬は極めて反社に近い人間であるようだ。
そのような人間が面子を重んじるのはある意味当然であるように感じるが、今回でいえば5,000万円➡7,000万円の譲歩や、現金での決済がいわゆる商談上の譲歩には当たるが、商談上の譲歩をすることが面子を守ったことになるのだろうか。
ビビり散らかして、ごめんなさい、というトーンが出ている状況が反社に近い人にとって面子が守られるシーンのように感じるが、九条は譲歩こそしたものの7,000万円以上はムリだ、と言っているに近い。
ただ普通に読む限り椅子への蹴りで射場がビビり散らかしたあたりでもうノーゲーム、手打ちでありこれ以上の嫌がらせや付きまといはないのではと思っている。
ちなみにこの5,000万円がなんだったのか私は忘れていたが、もともと有馬が貸していたお金である。利子などがついているとは思うが、要は貸したと主張している5,000万円に対し2,000万円の上乗せを現金でするので勘弁してくれ、ということになる。お金ではなく面子が大事、とはいうものの、有馬の面子を保つには十分な上乗せの額のようにも感じる。
白栖総合病院は債権者などにお金を返し、そのうえで壬生のものになりそうである。
壬生は門脇数馬に会社の売却が一番儲かると言っていて、これは本音だったように感じる。
私も壬生はこの病院を再生はさせるものの高く売ることで儲けを得ることが目的だと思っていたが、どうも白い男の反応からするとそれだけではなさそうである。
少なくとも壬生は白い男に対して「ただ単に儲けたい」という理由で議員を動かしてもらったわけではないようだ。
白い男や壬生の共通の目的や夢があるのかと思い、それは日本人としての尊厳のようなものに思えるが、果たしてどのように病院とつながっているのかが良くわからない。
九条の大罪 第108審以降の展開は?
前回思っていた問題のうち、有馬を退けることと、白栖総合病院の売却については解決しそうである。
そして、最後に残った問題は白栖医院長のその後でも相楽でもなく、スーパードクター白栖正孝の問題らしい。
割と特徴のあるキャラである白栖正孝であり、手術前にセックスでメンタルを保つことや相手の心・立場に立てないことなどが特徴であるが、大きな問題と言えばそうだし、そういう人もいそうだと言えばいそうである。
果たしてこの辺が関係するのだろうか。
地味に気になったのが白い男には猫がなついている。
九条も壬生も動物と仲が良いが、ブラックサンダーも、おもちも犬である。
これは白い男と九条/壬生は似たところがあるが違うところもある、とか、いずれ何らかの理由で衝突するようなことを示唆しているのだろうか。
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