コミックス好評発売中です。
九条の大罪 第78審 あらすじ ネタバレ注意
拷問の末死んでいる坊主の輩の内臓が絡まったマイクスタンドを見せ、最後の断末魔を歌ってたという京極。
菅原に好きな歌手を聞く京極。さすがに少し日和った様子を見せ、長渕剛っす、と答える菅原に、俺も大好きだよという。
壬生は菅原に掛け合いに行く久我にという。交渉の場に銃が入っているのであろうか、キャリーバッグも持っていくようだ。
一緒にいる久我はその様子を正気か、と言っている。
ホテルに呼ばれた壬生は京極と対面する。犬飼の居場所を知っているか聞かれて、はい、と答える壬生。
今すぐ犬飼のところに案内をするか、外で待機している壬生と京極の兵隊で戦争でもはじめる気かと聞く。
ホテルの外では壬生の兵隊と思われる輩の中央を、堂々と覚悟を決めた表情の年配のヤクザ、鍛冶屋が通る。
京極は言う。肝のすわっていない人間は数だけでは役に立たないと。
それに対し、犬飼を連れてきました、という壬生。
回想のようなシーンにて、逃亡用のホテルに犬飼を案内する、と言っている。
呑気に草むらで小便を試みる犬飼を壬生は背後から銃で撃っていた。
死んだ弟のときと同じで俺がけじめをとった。と壬生は言う。
ホテルのシーンに戻り、銃を入れたと思っていたバッグを指し、その中に犬飼が入っていますという壬生。
九条の大罪 第78審 感想
壬生のように捕まってひどい拷問されるよりはマシだが、犬飼は壬生に殺されてしまった。
壬生と比べて小柄な犬飼だが、おそらくキャリーバッグに収まることはなく、刻まれた死体となって入っている。
犬飼を壬生が撃った事はびっくりしたが、仮に京極が逮捕されたとしても、他の伏見組の連中が残っている以上壬生の仲間は無事では済まないだろう。
そう考えると壬生としては最小限のダメージで乗り切ったということも言える。
ここまで事が荒れてしまい、犬飼を殺してしまったことは壬生が当初想定していた最悪の事態、の中に含まれるのだろうか。
壬生や久我は無事で済むかもしれないが、早急に犬飼を差し出せば、もっと被害は少なかったように思える。
なぜ壬生が犬飼を早急に差し出さなかったのか、についてはもちろん事が想定以上に荒れたためだろう。
しかし一方で壬生は出来ることならば犬飼も何とかしてやりたかったのではないだろうか。
伏見組の薬物の販売を潰した金本を速攻で殺してしまう壬生であれば、犬飼をササっと片付けてしまったり、犬飼の安全を確保するフリをして京極のもとに差し出すことも容易そうだ。
しかし、壬生がそうしなかったことは壬生にとって犬飼が必要だったからではないかと思っている。
正確には犬飼そのものと言うよりは犬飼に代表されるような腕力はあっても「至らない」人材たちを何とか束ねていくことでしか長期的に京極には対抗しえないと思っているからではないかと、感じている。
だから、壬生は壬生を自分の手で殺している。隣の久我に殺させても良かったと思うが、おそらくは自分の手で殺す、自分で決める、と言うことが壬生にとって大事なことである。
これは菅原と一緒に3億円を強請ってきた犬飼を制圧したときに、犬飼に言った言葉と同じである。
ウシジマくんのなかで出てきたセリフの「罪を犯すことがあってもそれを背負う覚悟があればいい」と言うようなものと似ていると感じた。
九条の大罪 第79審以降の展開は?
壬生は果たして許されるのであろうか。
なんとなく、京極としては息子の猛を壬生の監督不行き届きで失っているわけで、単純に部下をむごたらしく殺したからと言って壬生を万事オッケー、とすることは無いように思える。
おそらくは、殺したりはしないものの今までよりお金の要求が厳しくなったり、嫌がらせのような頻度が増えそうな気がするが、よく稼ぐであろう壬生をより扱いやすくなった、と言うのが京極の状況だろう。
もう一人心配なのは九条であるが、九条は壬生が犬飼の殺害による解決を図っていることは承知しているのだろうか。
九条の言うとおりに壬生が動かなかったのであれば、その理由は久我や、菅原のような仲間を守れなくなることが原因で、それは突き詰めれば壬生個人の都合、復讐のためと思われる。
今回犬飼の殺害については菅原に伝わってしまうのでないか。そうなった場合、菅原は壬生が犬飼をあっさり殺すことが、最良の解決方法であると納得できるのか。
個人的には京極の残虐性を目の当たりにしている菅原であれば犬飼の死を悲しんだり憤ったりする可能性はあっても、壬生の選択肢を理解できるのではないかと思う。
コメント