九条の大罪　第97審　命の値段⑥ 感想

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九条の大罪　第97審　あらすじ　ネタバレ注意

車の中の九条はハンバーガーにハバネロペッパーソースをかけて食べながら相楽の噂はうかがっている、という。

相楽は食べながらで失礼だというが、九条は守銭奴弁護士と伺っている、という。

ムッとした様子で少し九条とやり取りをする相楽。

九条のベンツは長い旅に出た依頼人のものを預かっているものだという。おそらく壬生のものだろうか。個人間で車の貸し借りをするアプリを勧めた九条だったが知らない人間が車に乗るのが気持ち悪い、と断られ結局知り合いの九条が使っているようだ。

相楽の付き人のような男が「会長との食事会に遅れそう」と促すと、相楽は九条に

弁護士は他人の人生のために自分の人生を切り売りしてる。時間ほど貴重なものはない。単価の高い案件を選びなさい。

九条の大罪

と忠告する。続けて「弁護士会から除籍処分にならないように口を慎むといい、後悔は先に立たぬ」という相楽。

九条は後悔しないようどんな相手にも全力を尽くします。という。

屋上で九条が烏丸と話す。母を早くに失った九条は荒れて、家出をし、父に説教をされた後、どなって父を罵倒したと語る。「後悔先に立たず」と齧った鉛筆で一筆入れたら、父に絶縁されたという。

病院のベッドで看護師とプレイを終えた白栖正孝は手術に向かうが、看護師にこの件は内密に、と口止めを行う。看護師はバレバレですよ。というが、正孝は意外そうである。

手術は上手くいったようだが、今度は白栖雅之院長が検察に逮捕される。担当検察官は鞍馬蔵人であり、取り調べる。

九条の大罪　第97審　感想

九条と相楽のやり取りではそれぞれの仕事観、人生観が語られているようだ。

まず相楽が九条に忠告したことは本心っぽい。相楽は弁護士を時間の切り売りで他人のために時間を使っていると捉えている。おそらくそれ自体には楽しみとか、やりがいとかは感じておらずだから高単価な仕事にするべきだ、というのが彼の考え方のようだ。

義父とのやり取りでも相楽の人生は我慢の連続である。

一方九条も我慢をし続けてきたことは同じであるが、「後悔先に立たず」という相楽の言葉で人生の分岐点がフラッシュバックする。

家族の期待、特に父の期待に応えることを強いられてきた九条が、その人生を変えるために書いた一筆が「後悔先に立たず」という文字であった。

父から強いられてきた勉強をしていた鉛筆で書いていたことも印象深く、今の自由な九条の出発点が便せんに書かれたこの一文から始まったようだ。

顔つきが険しい鞍馬と名乗るオールバックの検察官は鞍馬蔵人だと思うが、ずいぶんと人相が違うように見える。仕事モードだからか今までに見せたことのない隙の無さそうな険しさ、目つきだ。

それは、公務員というよりどちらかというと壬生とかそういう半グレやヤクザの人のような険しさすら感じる目つきに描かれている。

調書？のようなものを机に軽く叩きつけるようにするしぐさも威圧的である。

そもそも、医者は新型コロナの不正受給では逮捕にはならないのかすら個人的には良くわかっていないが、どうも白栖雅之は別件で逮捕されているようなのでこれまで描かれていない悪事みたいなものがあるのかもしれない。

九条の大罪　第98審以降の展開は？

白栖雅之が詰んでいる。

登場シーン以降本人の医者としてのプライド、えらそうな態度とは裏腹に駆け引きにおいても、金銭的負担においてもフルボッコ状態だ。

本人も法やモラルに触れることをしているようなので自業自得、全然気の毒ではないが相楽やら壬生やら鞍馬蔵人やらこの漫画の強キャラがよってたかってボコることになりそうである。