コミックス好評発売中です。
九条の大罪 第43審 あらすじ ネタバレ注意
久我が九条とガラス越しに対話している。
自分がこの後「もってかれる」=懲役刑などになる?ことを九条に尋ねている。
外畠がどこまでうたっているかが分からないので何とも言えないという九条。
久我は外畠への暴行は一切行っていないようで、外畠を拉致した日には福岡にいたようだ。
ただ、外畠が店の女を強姦したことは知っており、久我としても制裁を加えようとはしていたらしい。
ほかに証拠がないならカンモク=完全黙秘を通すように伝える九条だが、カンモクできるかな?考えを口に出す久我。
取り調べ担当の嵐山のあたりがキツく、何か言い返してしまいそうらしい。
娘を殺した犬飼の地元の仲間、ということで久我や壬生まで嵐山は恨んでいるようだ。
久我との面会を終え、警察を後にする九条に話しかける嵐山。
なぜ半グレやヤクザの犬になった?とか九条の父である弁護士鞍馬は有名で、検事の兄は出世コースなのに邪魔をするな、という。
鞍馬弁護士・鞍馬検事とは個人個人で別のものなので、属性でくくるものではなく、家族の縁も切っているという九条。
嵐山の捨て台詞をいなし、去っていく九条。烏丸に刑事の考え方は二元論で、被疑者か協力者か、という判断しかない点が好かないという。
深見、又林と嵐山が鉄板焼き屋にいる。
鉄板焼きの上に白子のようなものが乗っている。豚の脳みそのようだ。
食べない嵐山に勧めるが、嵐山は怒り始め、帰ってしまう。
娘の遺体が解剖され、検視した際に撮影した脳みそを思い出したんだろ、と説明する又林。
2階建ての古びたアパートに帰宅する嵐山。ビニールに信子のものと思われる靴が入っている。
遺留品のスマホにはロックがかかっていて、今ならば業者に頼めば50万円くらいで中身を解析できるが、事件当時は解決不能だったようだ。
しかし、嵐山はほとんど何も置いていないアパートに、娘の遺品である靴などとスマホを置き、1日数回ミスをするとロックがかかるパスワードを自分で解こうとしている。
壁には既に検証済みの6ケタのパスワードがずらーっと並んでいる。
その異常行為で殺された娘と繋がっていられる、と分析する又林。
今日も嵐山はパスワードを入力する。
割れたスマートフォンが起動した。
目を見開き、驚く嵐山。
つづく
九条の大罪 第43審 感想
久我には福岡に行っていたアリバイあり。犬飼は地元の仲間。
久我はやはり直接的には何もしていなかった。
やはりある程度先のことを見据えて、京極から制裁を依頼された壬生は、久我に疑いが行くことも含めつつ、周到に証拠を隠滅しているのだと考えられる。
しかし、その久我も少し感情的になってしまうほど嵐山は揺さぶりをかけてきているようだ。
久我は置かれた状況を冷静に判断し、仕事をこなすであろう信頼から壬生はこのような役回りになったとしても問題ないと判断し、この状況を作っていると思うが、その久我をもってしてもカンモクできるか疑問に思えるほど、執拗だったり癇に障るやり取りがあるのだと想像される。
しかし、久我は本当に有能そうで、カンモクできるか不安であることも素直に九条に伝えている。自分自身のキャパシティであったり、いろいろな想定、予感があるからこその不安であり、前回、自分の身に何が起こりそうなのかまるっきり想像のついていないトゥールビヨンの小林とは真逆である。
犬飼について、久我は嵐山信子を殺した、と言っているので、犬飼は罪をかぶったというより実際に嵐山信子を殺害しているのかもしれない。
そして、地元の「仲間」と言っているので、久我からしてみると対等だったり近しい立場なのではないかと想像される。
嵐山の執念がiPhoneのロックを解除
壁のパスワードを見ると数字の若い順に横線が引かれている。
ロック解除の為1日数回間違えると反応しなくなるようだが、壁を見る限り今回ロックを解除したパスワードは「315087」になる。
iPhoneのパスワードは確か複数回間違えると数分のロックがかかり、また間違えるとさらに長いロックがかかったと思うが、最終的に繰り返すと1日くらい解除できなくなるのだろうか。
ちょっと自分自身は経験がないが、多分ロックを解除できるタイミングで嵐山は常にパスワードを入力する、ということを繰り返しているようである。
先ほど315087を10年、すなわち3,650日で割ると、86.32回である。
毎日100回近くパスワードを試してはダメ、またダメ、ということを10年繰り返しているわけで、おそらく毎日86回を試すためには不定期にiPhoneをいじる必要があると思うと、後輩の又林に異常行為と言われても仕方がないような気がする。
すでに嵐山は娘の見たくない側面を知ってしまっているようだが、それが何なのかは分からない。
品行方正な娘、ということではなさそうだが、それでも死んでしまっているので嵐山としては娘本人の口からきいたわけではない情報を信じていない、信じたくない、ということなのだろうか。
第44審以降の展開は?
嵐山はさらに目を覆いたくなるような生前の娘を知ることになるのだろうと思われる。
しかし、その内容がどんなもので、嵐山自身の考えや働き方、壬生や犬飼、京極あたりに対するアクションがどう変化するのかは分からない。
個人的に思われるのは嵐山信子を殺したのが犬飼で、それに何らかの形で壬生がかかわっているのなら、10年前の壬生と言えど信子のiPhoneをそのまま放置するような杜撰なことはするだろうか。
犬飼が逮捕されることは想定していたとして、iPhoneに関しては当時の技術では解析不能だったから放置したのかもしれないが、賢い壬生であればiPhoneをただその場に残しておくようなリスクにしかならないことをするのあろうか。
つまり、iPhoneの中身については見られたところで壬生にとって何の不利益もないような内容であり、それゆえに嵐山にとっては娘を失った怒りのやり場をなくすような、残酷な展開になるのではないかと考えている。
コメント