企業の決算時に必ず提出されるバランスシートを見ることで、企業の「資産」「負債」「純資産」がわかります。また、利用可能なリソースと、特定の日付の時点でどのように資金調達されたかの確認ができます。
【米国株】バランスシート Balance Sheet の見方
バランスシートを見ることで以下のようなことがわかります。
- 資産・負債を確認し、企業の簿価がわかる
- 企業の倒産リスク、財務レバレッジなどを測ることができる
バランスシート(BS) 別名:貸借対照表 とは
バランスシートは英語でもBalance Sheetと言います
「貸借対照表」、「BS」も同じものを指します
例えば、以下のような内容となっています
次の項目で紹介しますが、Assets(資産)がLiabilities(負債)+Shareholder’s equity 株主資本
バランスシートの見方
Assets:資産
Liability and Shareholder’s Equity:負債 と 株主資本
の3つに分かれます
先ほどの2021年度のアップルの年次報告書を3つに分けると、以下のようになります
どのバランスシートでも、資産=負債+株主資本という式が成り立ちます。
Assets:資産
企業の所有物で、定量化可能な価値を持つもの
Current Assets:流動資産 12か月以内に現金化可能な、お金に近いものを指す
inventory(在庫)、Accounts Receivable(売掛金)、cash and cash equivalents(現金および現金同等物)など
Non Current Assets:非流動資産 12か月以内に現金化不能なもの
buildings and land(建物、土地)や、patent(特許)、goodwill(のれん)などの無形資産
Liabilities:負債
会社が債務者に負っているお金
未払いの給与、債務の支払い、家賃と光熱費、未払債券、税金など
Current Liabilities:流動負債 12か月以内に支払う必要のある負債
Non Current Liabilities:流動負債 12か月後以降に支払う必要のある負債
Shareholder’s Equity:株主資本
会社の純資産、簿価。
すべての資産が売却され、すべての負債が支払われた場合に残される金額
個人所有者または公的投資家である可能性のある株主に属する
事業に投資された最初の金額で、会計年度末に、会社が純利益を会社(税引き後)に再投資することを決定した場合、これらの剰余金は損益計算書から貸借対照表および株主資本勘定に転送されます。
バランスシートを見ることで財務レバレッジがわかります。いかにいくつか例を記載します。
バランスシートからわかること① 自己資本比率
Capital ratioもしくは Equity ratio(自己資本比率)=
Shareholder’s Equity:株主資本÷Assets:資産
0.5以上で保守的/安全とみなされるようです。逆に0.5未満であると、レバレッジ企業と考えられます。
参考:Equity Ratio – Definition, How To Calculate, Importance (corporatefinanceinstitute.com)
バランスシートからわかること② 負債比率 D/Eレシオ
Debt to Equity Ratio(D/Eレシオ、負債比率)=
Liabilities:負債÷Shareholder’s Equity:株主資本
資産を調達するために使用される企業の株式と負債の相対的な割合を示す財務比率で、自己資金ではなく、負債で資金を調達している度合い(=負債への依存度)を示す指標。
D/Eレシオは業界によって異なり、直接の競争相手を比較したり、企業の負債依存度の経時的変化を測定したりするのに最適な方法である。
参考:業界別D/E Ratio→ Industry ratios (benchmarking): Debt-to-equity ratio (readyratios.com)
バランスシートと Income Statement(=P&L、損益計算書)の違い
バランスシート(貸借対照表)はある時点での資産と負債についてまとめたもので、損益計算書は一定期間の売上、利益をまとめたもので、期間と内容が違います。
単独では、貸借対照表はトレンドに関する情報を提供しないため、会社の財政状態を完全に理解するには、損益計算書やキャッシュフロー計算書などの他の財務諸表を調べる必要があります。
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