2022年2月6日のじっちゃまライブです。目次などから記事に飛んでいただき必要な情報を手早くとれるようにしています。
本記事は情報の整理を目的としており、特定の銘柄や取引を推奨する目的はございません。投資にはリスクを伴いますので、自己責任でお願いします。
かなり言葉を省略しています。細かいニュアンスは動画を確認ください。
今回音割れがけっこうありましたので、一部推測して記載しています。ご了承ください。最後の方で音割れに気付かれてまとめがありますのでそれが一番重要なことのようです。
資産と家計の管理は無料アプリのマネーフォワードがおススメです。
- じっちゃま(広瀬隆雄さん)パート
- Q&A
- BLK ブラックロック
- BMY ブリストルマイヤーズ
- F フォード
- 機関投資家時代の失敗談は?
- 石油の高騰で段ボール会社は逆風?
- SARK
- 経済を殺さずインフレを退治したFRB議長は過去にいた?
- EC エコペトラル
- YPF ヤシミエントス・ペトロリフェロス・フィスカレス
- XOM エクソンモービル、CVX シェブロン、SHEL ロイヤルダッチシェル、BPの中で一番いいのは
- 原油関係でも原油価格に敏感な銘柄とそうでない銘柄がある?
- 原油の見通し
- HES ヘス、YPF ヤシミエントス・ペトロリフェロス・フィスカレス
- 401Kをマネーマーケットファンドに移し下げは回避できた。今後どうすればいい?
- テンセント
- FRBのバランスシートの中の米国債の内訳は
- インフレで金利のフラットニングが加速すればFRBはどのようなアクションが想定される?
- 日経新聞にはFRBは物価指数としてCPIよりPCEを重視しているとあったがそうなの?
- 仮にこのまま数か月間調整が続いた場合、金利が高いまま迎える次のセクターローテーションはどの位置になる?
- CTVA コルテバ
- インフレで米国株が儲からなくなったら新興国株、新興国債権を狙いたい。観察すべき国や展望は
- EDV 長期国債ETFは?
- 原油天然ガス価格に既にプレミアムが乗っているならウクライナ侵攻がなければ下落するというシナリオ?
- ADM アーチャー・ダニエルズ、DBA Invesco DB Agricultureは投資妙味ある?
- シェールが頭打ちならTDW タイドウォーターには追い風?
- SHEL ロイヤルダッチシェル がリファイナリーを売却している背景を教えてください。ESGに配慮している?
- ADM アーチャー・ダニエルズ NTR ニュートリエン
- WEAT 小麦ETF 仕込んだ トウモロコシ、大豆に比べて遅れているように見える理由は?
- TRMD トーム、FLNG フレックスLNG
- GSG コモディティETFに投資した
- FRBは3月から利上げとQTを実施するのではと思っているが
- 原油価格はこの先どうなる?
- AMZN アマゾン 決算ではリヴィアンは一過性の材料?
- DAC ダナオス、OLPX オラプレックス ホールドOK?
- 国債は買われ過ぎということだがTLT iシェアーズ 米国国債 20年超 ETFも今は買いではない?
- WTI原油が100ドル突破しそうという一般投資家の期待を利用し老獪な機関投資家がカラ売りを仕掛けることはある?
- QQQ ショートしています。
- クルーズ株
- T AT&T
- GRAB
- 広瀬さんはラッキな場所に行くことが重要と言っていたが、40代でキャリアの中途から留学とか転職でアメリカに移ることで人生のチートボタンをアクティベートできる?
- LVMH モエヘネシールイヴィトン
- インフレで苦しんでいるのに移民受け入れによって賃金上昇圧力を緩和する対応をしないのはなぜ?
- 10年債利回り急騰したがハイテクも上がった、どう捉えればいいか
- 2月の相場見通し
- CFR カレンフロストバンカーズ
- AMGN アムジェン
- 最近寒くてイグアナも落下している、お気を付けください。
- バリュー投資は安いところで買うべきだと思うが、新値で買う理由は
- CFDでレバナスに売りで入っている
- ここまでの業績を見て、GAFAMの見通しは
- DRVN ドリブン・ブランズ、MCW ミスターカーウォッシュ
- マージントレードで原油株にフルレバで取り組んでいる
- コモディティの具体的な銘柄は
- SNAP ショートした。
- 長期金利見通し
- 就活生です。じっちゃまは営業経験しましたか?営業は経験しておくべきですか?
- AMZN アマゾンの決算は不親切、親切なやり方はNon-GaapでRivianの利益をadd backする?
- 中間選挙の年だが気を付けることは
- 前回の放送で新値を買えと温かいご指導をいただいた。その翌日ご自身は最高値であっさり売り抜けたということで椅子から転げ落ちた
- インフレやバリュー株というと化粧品に妙味はない?ORロレアル
- HAL ハリバートン
- GLNG ゴーラーLNG
- 今日のライブで一番大事なこと
- XOM エクソンモービル ホールドOK
じっちゃま(広瀬隆雄さん)パート
先週の金曜日に雇用統計が発表された。
なぜいまインフレが起きているのかの根本の原因は新型コロナ直後の応急措置のやりすぎの2日酔いから冷めるため、今こう言うことが起こっている。
非農業部門雇用者数46万人などだった。毎年2月は雇用統計に大幅な改定が入る月。
全米の人口が何人かという統計を取る前の前提としてのベンチマークの変更とかがあるから。
今回の雇用統計は前年同期比の数字を議論するとかいうのは全く意味がない。1年前に遡っても数字が変わっているので、変わった数字と今の数字を比較する意味はない。
金曜日の雇用統計を見て我々が出来ることは、一歩下がって全体的に、巨視的にデータ全体を見た時にトレンドとしてどうなっているかということしか議論できないはず。
じゃあトレンドとしてどうなっているかの観察をすれば、雇用市場は強いということ。
それと、とりわけ賃金の上昇が非常に印象に残った。
賃金は先月23セント上昇した。かなり高い上昇。
今各社決算発表が行われている所。代表的な企業でいえば、アマゾンとかスターバックスとかが決算発表をして、経営者がカンファレンスコールで今回の決戦についてコメント、解説しているが、彼らが口をそろえて言っていることは「賃金がね」という話。
アマゾンも今回のコストアップの大部分が賃金プレッシャーだったということを言っている。
どういうことが起こっているかをカンタンに説明する。
コロナにかかったことは今まで恥ずかしくひた隠しにするような感じだったが、今はコロナにかかるとテストをして結果をInstagramにアップして、友達に陽性だぜ、とドヤるのが流行っている。
つまり、コロナにかかったことに対する後ろめたさは一切ない。なぜかと言うと、コロナ陽性をスクショして雇い主に送れば、「じゃあ自宅待機してください」となるが、それに対し見舞金を贈らざるを得ない。
さらに給料も払わないと従業員を確保できない。コロナにかかれば家でゴロゴロ遊んでいてもお金が入り、今度職場に戻る際は賃金アップしてもらおう、という具合に今は圧倒的に労働者の方が力関係が上。
雇い主は必死にお願いして、やめないで、という形になる。
スターバックスの決算発表で言っていたが、そういった形でそもそも働いていない人にお金を払わなければならない、賃金のプレッシャーもある。新規採用も取らなければいけない、それに対して教育コストもかかるという状況。
そもそもなんでこんな状況になったのか、インフレの原因は何かを一歩下がって説明するとコロナの直前は利上げ、利上げでアメリカの景気がピークアウトしそうかな、という前回の景気拡大の最終局面にあったが、その時のピークに近い米国のGDP規模は21.5兆ドルくらい。
コロナウイルスで経済が停止し、GDPは19.5兆ドルほどに落ち込んだ。一瞬にして2兆ドルくらい、GDPの10%くらいが外出禁止令で吹っ飛んだ。
FRBはこれは大変だ。すぐに緩和しないと経済がきりきり舞いする、ととにかく金利をゼロにして債券を市中から買って、キャッシュを市中にばらまく量的緩和政策で3兆ドルを市中にばらまいた。
2兆ドルのGDP減少に対し、3兆ドルのキャッシュをばらまき、それに加え議会が国民全員に一人14万円をばらまいた方が良いのでは、というコロナ支援予算を何回かにわたって計上した。それが5兆ドル。
落ち込み2兆ドルに対し、景気支援はFRB3兆ドル、議会5兆ドル、計8兆ドルをぶっこんだ。
GDPは21.5兆ドルが、19.5兆ドルに落ち込んで、それがV字に回復した。政府が埋め合わせたから当然の事。
そして今は24兆ドルにちょっと足りないくらいのGDP。
何が言いたいかというとズドンと落ちた後の埋め合わせ、それがちょっとやりすぎだった感じがある。
だからいまFRBのバランスシートを縮小したほうが良いのでは、市場から2兆ドルとか3兆ドルをひっこめたほうがいいという議論をしていてマーケットがグワングワンに揺れている。
2兆ドル引き締めて大丈夫か、経済きりきり舞いするのでは、ということに対する皆の感覚、全体像を把握してほしいというかそういう考えからこの説明をしているが、結論から言えば2兆ドル引き締めは出来る。そして必要なこと。
それをやらないと今のカネ余りが賃金をグングン押し上げているので引き締めたほうがいい。
なぜいまインフレが起きているのかの根本の原因は新型コロナ直後の応急措置のやりすぎの2日酔いから冷めるため、今こう言うことが起こっている。
Q&A
一問一答形式のQ&Aです。
BLK ブラックロック
可もなく不可もなく
BMY ブリストルマイヤーズ
ホールドしていていいと思う。株価動かないと思うが。
この前の決算少し数字悪かったが目くじら立てるほどでない。
F フォード
決算悪かった。今回F フォードとAMZN アマゾンは明暗が分かれた。
RIVNリヴィアンというEVの会社にどちらも投資しているが、株式の持ち合いのように事業会社が他の事業会社の株式を保有する構図になっているが、最近アメリカの会計原則が変わって期中に株式を持ち合っている相手企業の株価が動いた場合、その含み益の増加あるいは減少を決算に反映させなさい、というルールになった。
これは僕は改悪だと思う。めんどくさいというかややこしい会計になってしまう原因と思う。今回アマゾンでいえば
EPS27.75ドルと報告されたが、そのうち大部分、20ドルくらいはリヴィアンの含み益の増加。それがEPSのアップサイドの原因。だから実際の営業ベースでのEPSは6.5ドルとかそのくらいの数字だったはず。
フォードはリヴィアンの貢献が少なかった。そこらへんもわかりにくい。
分かりにくいことがいっぱいあってアマゾンの決算発表を見て数字を見てアッと思った。特殊要因があると思ったが、特殊要因を除去したクリーンなEPSを求めるのに1時間くらいかかった。僕は決算出た後なるべく早くnoteを出そうと思っているが、自分で手計算をしないと正確なEPSが出せない、非常に不親切なEPSの出し方をアマゾンはしている。
決算発表後、株価暴騰していて、アップサイドのEPSだからだ、という人がいるが、数字を見ていない。
アマゾンって皆何%で成長しているか知っている?チャットに書いてみて。30%?20%?
正解は今期の発表されたQ4売上高成長率は9.4%、そして来期は5.5%成長くらいのはず。
要は、アマゾンという会社は急成長しているのかしていないのかと聞かれると成長率は5.5%としか言いようがない。それはトップライン、売上高の成長率だが、ボトムラインは予想3.5ドルに対し、28ドルで入ってきた。そのうちの大部分はリヴィアンのIPOで不自然にふかされた数字。それを除去すると、6.5ドルくらいだと思うが、しかし、リヴィアンの株価が100ドルだった12月末に決算を占めた時の話で、今はリヴィアンの株価は60ドル。次の決算で値洗いすると、EPSに対するインパクトは-10ドルくらいになるはず。そうするとリポ―テッドベースだとアマゾンは次の決算黒字が出せない。リヴィアンがあるから。
それは会計上のことだが、少なくとも見かけ上は出せなくなる。
アメリカで一般的に受け入れられる会計原則をそっくり受け止めて27ドルEPSパチパチパチ。というのは全く意味がないこと。何も経営の実態を正確に伝えていないもの。
だからアマゾン勝った、負けたという議論自体がバカバカしい。実態は売上高5%成長。
機関投資家時代の失敗談は?
失敗談というか教訓は、そもそもヘッジファンドをやってみようかと思ったのは、友達にやってみないかと言われたから。
英語の表現でEasy come easy go つまり安直に始まったものはすぐに終わりやすいということわざ。
ビジネスでもなんでも相手から押し付けられた成功は簡単に手のひら返しになる。
正攻法は自分の努力で積み上げたもの。
IPOで急に評価が上がったとかは一過性であることがある。
僕の場合は実際に始まったら喧嘩ばかり。
何も知らないスイスのプライベートバンクの人で人間関係が何もない、それが友人の口利きで「隆雄にやってほしいんだよ」とお金をよこしたからしっかりした信頼のベースがない。
その中で運用始めたらお前の端の上げ下ろしが気に食わない、とかそういう話に当然なる。
それだったらもういい、と喧嘩別れという形になった。それが教訓。
だからビジネスはすぐに最初からバーンと成功すればそれは良いが、でもそういう成功は往々にしてあとあと禍根を残す場合がある。
昨日も田畑慎太郎くんがCookPadのIR資料をTweetしていて、ポエムのようなのが15ページくらいつづいている、そして最後の方に申し訳程度の業績のスライドがあるが数字が汚い。
あまりにも数字が汚いのでポエムでごまかしているというツイートをしていたが、そういう企業って典型的に投資家がエキサイトし過ぎでIPOのときにべらぼうな株価評価を与え過ぎた、そういうのの典型例。
そういうことは日本にもあるかもしれないがアメリカでも多い。そういったIPOの水準まで株価もどるという甘い考えは皆起こさない方がいいと思う。
今アメリカのネット企業・ハイテク企業のお帰れている環境はひとことで言えばマルティプルコントラクションが起こっている。投資家が企業に対して払っていいバリュエーションが下がっている。
株式投資はマルティプルコントラクションが起きているときにあまり思い切りやるべきものではない。僕がなぜレバナスとかを心の底からバカにしているかというと、今ドンドン投資家の企業を見る目は厳しくなっている。
そういう引き潮のときに岩だらけの浅瀬に船をずーっと進めていくような暴挙をレバナスの人はやっている。そんなの座礁するに決まっている。そういうことはやってほしくない。
石油の高騰で段ボール会社は逆風?
トイレットペーパーとかは今アメリカで凄く不安定な供給。
新型コロナで工員さんたちがきちんとシフト通りに出てこれないことで工場の運転が滞っている、そして出荷もトラックの運転手が足りずできない、というような細かい事の積み重ねで店頭にトイレットペーパーが届かなくなる。
そうするとスーパーの棚に商品が詰まっていないと消費者は「ひょっとして買占めが起こっているのでは」という不安心理からトイレットペーパーを買いに走る、というようなことが起こる。
今アメリカで不足しているものは例えば清涼飲料やトイレットペーパー、あるいはお肉、ソーセージとかがちゃんとお店に並んでいないこともある。
不足している品目はランダムというかデタラメ。
段ボール会社の操業状況、例えばIP インターナショナルペーパーなどの工場で起きていることは少し乱れていると思う。
IPの場合、古い段ボールを新しい段ボールにリサイクルするが、その工場がうまく行っていないとかいうことはあると思う。ただ段ボールの需要、マーケットのパイ自体は増えていると思う。
SARK
アークをショートするETF。
アークもあまり良くないと思うが、アークをショートするかというとそれも(良くないと思う)
ETFのETFとか2倍、3倍ETFを喜んで買う人は情弱というか、投資家としてはどうかね、と考えざるを得ない。
本島にレバレッジ取引とか空売りをしたいなら、もっと本格派の先物とかを勉強すればいいのでは。
なぜかと言うと先物をやることが元祖レバレッジであって、2倍ETF、3倍ETFの原料は先物。
プロを目指すなら、本チャンで先物やれよ、と。
先物をちょっといじれば、こんなに複雑な仕組みでETFが出ているんだな、と思う。
オートマ車しか乗っていない人がマニュアル車に乗れば、車ってこういう仕組みだと身をもって痛感する。
だから早く脱却してください。レバレッジETF、ショート型ETFとか。
それらのほとんどがポンコツ、情弱向け商品。俺に対して質問していること自体がカッコ悪い。
経済を殺さずインフレを退治したFRB議長は過去にいた?
例えばポール・ボルカ―がインフレ退治で有名だが、多分経済を殺している。
本当にアメリカで酷いインフレが起きて、そのインフレの息の根を止めた人というとその例しかない。あの時は凄い振動相場だったとしか言いようがない。
EC エコペトラル
コロンビアの会社か。面白いかもしれないけれどよく知りません。あとで見ておきます。
YPF ヤシミエントス・ペトロリフェロス・フィスカレス
ホールドでいいと思う。
XOM エクソンモービル、CVX シェブロン、SHEL ロイヤルダッチシェル、BPの中で一番いいのは
今だったらBP。
それはBPが良い会社だからということではなく、シェブロンとエクソンモービルは株価的に先駆けしちゃったので少し出遅れているBPの方が今は買いやすい、それだけの事。
石油会社に関してちょっとだけ話すと、歴史的にみて、長期で見て一番尊敬されている石油会社は昔は常にエクソンモービルでした。
なぜかと言うと、エクソンはリザーブリプレイスメント、自分が生産した分を販売して、キャッシュを新しい石油の探索に投入する、そして新しい油田を見つけてくるサイクルをリザーブリプレイスメントサイクルという。
一番効率よく次々新しい油田を発見することができた会社がエクソンだった。しかし近年はだいぶそうじゃなくなってきている。
エクソンの優秀さはずいぶんはげ落ちたと思う。
その意味ではエクソンに次いで、歴史的に、20年、30年という長いタイムフレームでリザーブリプレイスメントが上手かった会社はSHEL ロイヤルダッチシェル。
昔はオランダのハーグとロンドンの二箇所に同時上場していた。
税制の違いだったと思うが、配当利回りがUK、イギリスとオランダで違っていてイギリスの方が少し有利だったと思う。そういいうデュアルリスティングストラクチャーというのが非常にややこしいので、一本化したほうが良いのでは、という話になり、つい最近、イギリスに上場された上場株、一つに集約している。あれは凄く良いリストラクチャリングだったと思う。
それによってシェルの評価が少しアップするのではと僕は思う。
BPに関しては色々な操業、オペレーション上でのチョンボが何回も歴史的に繰り返されてきた。例えばメキシコ湾でサンダーホースという名の櫓が事故を起こして、原油が海上に流れ出す、とかパイプラインが壊れて原油が流れ出す事故などがあった。
BPは過去環境保全の問題でいくつもチョンボしている。そういったことが低評価の理由なんじゃないかと思っている。
原油関係でも原油価格に敏感な銘柄とそうでない銘柄がある?
そうですね。大手は原油も天然ガスもやっている企業が多いから。同様のことがシェールにも言える。一番オイル比率、原油比率が高い企業が高い企業はというと、例えばPBR ペトロブラス、アメリカならCLR コンチネンタルリソーシズはほぼピュアに石油と言える。
対照的にオイルメジャーではシェルはどちらかというと天然ガスの会社ということができると思う。シェルは、天然ガスだが、非常に高品質。巨大な先行投資をして、装置ビジネス、仕組みビジネスとして長期にわたって安定的に天然ガスをLNGみたいな形で供給する。そういうスケールの大きいビジネス。
(音割れて聞こえませんでした)
原油の見通し
新しい評価が原油価格に対して生まれ始めている。今原油価格は90ドル台に突っ込み100ドルを目指す展開でなぜ皆が強気化というと、一つにはアメリカのシェールがだんだん先行きが限られている、取ることができる石油、天然ガスの供給に天井が見えてきた、有限であるという生産量に対する頭打ち感が出始めているかと思う。
シェールはロボットドリルとかセンサーを使ったハイテクな生産方式。
しれは何を意味するかというと、データ処理能力、センサー技術、AIの進歩によってどれだけでも効率よく生産することができていた、面白いように増産で来ていた、それが去年くらいまでのシェールに対する業界関係者の認識だった。
いまは、いや、どうもそれは違うな、それは技術面の進歩に頭打ち感が出たのかもしれないし、そもそも地下に閉じ込められている資源自体が有限なんだということが改めて痛感されているというか、そういう形で認識が変化している。
去年までは増産したいんだけど、技術ぶっこめばいくらでも増産できるが、あまりにも増産しすぎると需給関係が壊れて株主様からお叱りを受けるので株主の目が怖くて増産しなかった。それが去年までのシェール企業の株価上昇の原因と思われてきた。
でも今は、そうじゃないんじゃない、同じシェール企業でも業者によっては自分で大事なシェールを抱え込んでいて生産せずに温存している奴がいるんだ、ポコポコ増産している奴と抱え込んでいる奴2種類いません、という認識になっている。
そして増産している奴は馬鹿だ。今ドンドン値段が上がっているんだから温存して資源をキープしている奴が一番賢い、という認識が出ている。
だから例えばPXD パイオニアナショナルリソーセズという会社があるが、会社をポコポコ買収して一つの大きな会社にしているが、合併後に泡沫的なシェールをドンドン売却している。そして一番いい長く生産できる優良なアセットだけをキープしている、そういうポートフォリオの間引きというか選別を行っているだけで株価がスルスル上がっている、それがPXD パイオニアナショナルリソーセズのストーリー。
シェールのFANG ダイヤモンドバックエナジーも同じストーリーではないが優良な場所に鎮座して生産しているから人気が出る、というストーリー。
そんなこんなで増産しているシェール会社と増産していないシェール会社2種類に分かれている。
今増産しているのは零細な会社が多い。生産できるときに生産して後は廃業する、というノリでやっている気がする。
そういう全体像でみたとき、シェールはオワコン感が出ているというムードが出ている。そうすると2014年以降どうして原油価格がダダ下がりになったかという一つの理由はシェールが無制限に増産できるから、という前提があった。そういう前提が崩れているかもしれないということ。
HES ヘス、YPF ヤシミエントス・ペトロリフェロス・フィスカレス
HESは南アメリカのベネズエラのお隣にあるガイアナという国、旧イギリス領の国で、南米というとラテンだ、スペイン語、ポルトガル語のイメージがあるが、南米にあるもろもろの国の中で1個だけ英語をしゃべる国がガイアナ。
イギリスの冒険家でサーウォルターローリーという人がいる。アメリカでも非常に尊敬されているが、その人が発見したというか力を入れてくにづくりをしたのがガイアナ。南米の中でも非常にユニークな国。
そのオフショアで大きなオフショア油田が発見された。メインの企業はエクソンだが、サブで出資しているのがヘスになる。汲みだしはエクソンがやっているが、ヘスは何もしなくても左うちわで石油収入が入ってくる。
油田は世界のいろいろなところにある。サウジアラビアとか。昔はアメリカのペンシルバニアとかにもあった。でも地上の油田はだいぶ取りつくしてきている。従来の伝統的な生産手法で石油が取れる場所はだんだん海の底とかオフショア、生産が難しいところに移っている。
オンショア、陸地で石油や天然ガスを生産することになるとシェールみたいな特殊な技術を使った生産手法だけになっている。
確認埋蔵量というか地中にどれだけ石油とか天然ガスが残っているか、という話をすれば、オフショア油田は1回櫓を立てれば10年とか継続して同じところから生産できるそういう寿命の長いアセット。
長期にわたり年金みたいに生産できる。そういう優良なアセットが多い。
そしてシェールは1回櫓を立てて、ロボットドリルで生産したらすぐに枯渇して、また櫓を立て直して別のところを掘らなければいけない自転車操業というか、くりくり効率よくやっていかなくてはいけない。
両者では資産の内容が違うことを理解してください。
そして、今はシェールもいいけれど、1回櫓をたてたら10年も20年も生産できるロングライフのアセットも魅力だよね、と僕は感じる。
その場合の銘柄はPBR ペトロブラス、HES ヘス、アフリカでオフショアで原油を生産するKOS コスモスエナジーなんかもアトラクティブかもしれない。
オフショアで操業することのダウンサイドは何かと言うと、ものすごく設備投資にお金がかかる。例えばPBR ペトロブラスなんて大日本帝国海軍みたいな船をずらーッとそろえて、戦艦武蔵のようなFPSOと呼ばれる洋上タンクみたいな船をまず作って、地下からオイルを生産するとそれをFPSOの中に溜める。
その母船に対して、タンカーが中国からドンドン到着して、タンカーに積み替えて出荷するというようなことをやっている。ものすごい装置産業というか、資本集約的なものにならざるを得ない。
YPF ヤシミエントス・ペトロリフェロス・フィスカレスはアルゼンチンのシェールの会社。アルゼンチンのシェールの会社は二つあって、1つはYPF、もう一つはVIST ビスタ。
なぜアルゼンチンのシェールの会社が興味深いかというと、アメリカは大きなシェール産業があるが、世界で一番大きなシェールオイルのフィールドがあるのは実は中国。
しかしシェールの生産はハイテクの塊、技術を駆使しないと生産が出来ない。だからシェールがあるということ自体は猫に小判で何の価値もない。
そこに対してハイテクドリルとかでリーチスルノウハウ産業。世界にはシェールがあるが、生産しているのはほぼアメリカだけ。そしてアメリカ以外で今新しいシェールの市場がオープンしている、それはどこかというとアルゼンチン。なぜアルゼンチンかというと、①そもそもアルゼンチンには凄く豊富なシェール田がある。②アルゼンチン政府は財政的に苦しいという事情が関係するかは分からないが、なぜかわからないがアルゼンチン政府は外資の企業がアルゼンチンに来ることを奨励している。
だから経済面では様々なクエスチョンマークがある国だが、ことシェール生産に関しては非常に進歩的な考え方をしている国。
アメリカで培ったシェールの技術を世界に持っていく時が来ているがその白羽の矢が立つのがアルゼンチンかもしれないという話になっている。
実はアメリカのシェールの技術を使うターゲットはメキシコ。なぜかと言うと人工衛星から地球を取った写真を見ると、テキサスに白い斑点がついている。それはシェールの櫓を囲うものが見えている。
ところがメキシコにもシェール田があるが、一切それが見られない。
それは何を意味するかというと、今後メキシコでもシェール生産をする余地はあるということ。
しかし、メキシコの場合オイルロビーというか、石油のビジネスは凄い権益のビジネスでへメックスという会社が国営企業というか石油会社があって非常に悪い経営と僕は思うが、そこが独りで権益をほしいままにしていて、裏で政治家にも手を尽くしてゴチャゴチャやって胡坐をかいている。
だからメキシコのシェールは米国企業が入れない状況。非常に残念な状況で自由化すればものすごいブームが来るかもしれないが、今はメキシコのシェールは産業が無いに等しい。
その間にアルゼンチンがノウハウを蓄えている。そしてシェールはものすごくノウハウドリブンなビジネス。
僕は1990年代にシリコンバレーでH&Qという投資銀行に勤めていて、いろんな会社の経営者の話を聞いたが、Net APPネットワークアプライアンスというホットな会社があって、最初に出てきたときに、このストレージ凄いですね、どんな企業がお客さんなんですか?とCEOに聞いたら、実は全部石油会社なんだよ、と教えてもらった。
実際に石油会社がデータセンターでネットアップ使っているところを見せてもらったが、すっごいよね。石油業というかシェールはデータとの闘い。そういうビジネス。だから中国とかメキシコとかはいくらシェールがあっても猫に小判で何もできない。それはどうしてかというと技術がないからできない。
401Kをマネーマーケットファンドに移し下げは回避できた。今後どうすればいい?
僕のマーケット全体に対する考え方は今年は1年終われば±ゼロくらいかなと思っている。
急落の一番ひどい場面は終わったのかもしれないと思っている。だけれども息を切らせて大急ぎで駆けつけて、マーケットで儲けなければならない、指数で儲けなければならない、ということは一切考えていない。
まだ利上げすら始まっていない。しかも賃金インフレがひどくなっている。株式のバリュエーションはダダ下がりに下がっている。マルチプルコントラクションが落ちているときは力んで思いっきり全力だ、と取りに行ってもうまく取れないと思う。
イメージでいえば1990年東京マーケットでバブルがはじけた時、1990年、1991年、1992年日本株買い向かっても成果多かったですか?イマイチだったんじゃないの?
こつんと来たと思って飛び込んでも大したことなかったと思う。
あるいは2000年にドットコムバブルがはじけて、そのあとNASDAQが滝みたいに下がったが、そのコツンと来た気にそれ行け、とボトムフィッシングできていても、その後濡れでに粟で儲かったかというと、まあねー、しんどい相場だったという記憶はあるが、底を横這いするような感じでしょぼくれたマーケットだった。
だから、V字型で必ず戻るとなぜ決めてかかるわけ?これから2兆ドル、3兆ドルのジャブジャブした余っている流動性をFRBがスッと引く。その状況の中にみんな出て行こうとしている。それって結構馬鹿げていると僕は思う。
2022年は指数で勝負する気は全然ない、それより今一番いいセクターで集中的に投資したほうがいいんじゃないと去年の暮れくらいから言っているのはそういうこと。実際1月末まででいえばS&Pのパフォーマンスと石油セクターのパフォーマンスを比べると+26%くらい石油セクターがアウトパフォームしている。圧倒的なαが出ている。石油株に特化することで結果が出ている。
足元どうか、というとWTIは100ドルにつっかけるかもしれないと言っている。原油のチャートを見ると、今が天井でこれから反落するかもしれない、それはそうかもしれない、ウクライナ情勢とかがどうなるか分からないから。でもテキサスでは「ひょっとしてシェールはオワコンかもしれんね」という話をしている。
そうすると供給がなくなる、という話。そうすると原油価格どうなると思います?普通に考えれば上昇すると思わない、もっと。だから原油相場は若い。コモディティの相場は若い。
ネットとか、ハイテクはヨボヨボ。僕もジジイだがアマゾンとかもっとヨボヨボ、売上高+5%でしか成長していない。前回の決算でもガイダンスを大幅にダウン、今回もダウン。ダウン、ダウン、ダウンできている。それってEPS27ドルだから買いだ、というのはもっと勉強したほうがいいんじゃないと僕なんかは思う。
テンセント
興味ないです
FRBのバランスシートの中の米国債の内訳は
米国債には短期債と長期債がある。今FRBが抱え込んでいる米国財務省証券の過半数は短期債。あと2年くらいFRBが何もしなくて一切追加で米国財務省証券を買いなおすことをしなければ向こう2年から2年半の間に2兆~3兆ドルくらいのバランスシートの圧縮が出来てしまう。
債券は償還期限があるので、期日が来たら債券がキャッシュに化ける。そういう風にキャッシュアウトされる部分が財務省証券の大部分。それが6割くらい。
残りの4割くらいは住宅抵当証券でデュレーションが長い、20年、30年という償還期限の物もある。
償還期限でポートフォリオを図示するならラクダの背中のように山が二つあり、短期は米国財務省証券、2年物などが主流、そしてラクダの2コブめが住宅抵当証券、それは10年、20年物も含まれる、そういう構図。
インフレで金利のフラットニングが加速すればFRBはどのようなアクションが想定される?
あまり良く分かりません。正直言って。
イールドカーブの短期の方は目先のFRBの采配に対する市場参加者の考えを反映しやすい。
2年物とかは。
長期、10年、20年、30年は投資家の長期でのインフレに対する考え方、あるいは長期でのアメリカ経済の成長ポテンシャルを反映しやすい。
イールドカーブがフラットな状態は、目先はインフレが心配だ、だけれども長期ではアメリカ経済があまり成長しないんじゃない、そういうムードを反映しているのがフラットなイールドカーブ。
その場合、FRBができることは非常に限られていると思う。
短期を持ちあげすぎれば、引き締めすぎれば、経済自体がドスンと落ちるリスクがある。いわゆる失速リスクがある。
もう一つできることは持っている量的緩和政策で買い込んだ住宅抵当証券とかを市場に売り返すことにより長期金利を引き上げる、それであたかも経済が元気いっぱいで頑張っているような印象をイールドカーブの上から演出することは出来なくはないと思う。非常に邪道と僕は思うが。
でも苦しいやり方としてそういうやり方も出来なくはないと思う。でも健全ではないと僕は思う。
日経新聞にはFRBは物価指数としてCPIよりPCEを重視しているとあったがそうなの?
はい、その通りです。PCEはpersonal consumption expendituresの略。それが一番FRBが見ているインフレ指標だと思う。
仮にこのまま数か月間調整が続いた場合、金利が高いまま迎える次のセクターローテーションはどの位置になる?
景気も拡大している、金利も上昇している、そういう構図。その場合一般論で言えば例えば素材とかエネルギーとかそういったものが旬なセクターになると思う。
今はちょっと特殊な状況にあって、特殊な状況とは何かというと、日本と中国だけで新型コロナのゼロコロナ政策というかい非常に締め付けが強い政策が打ちだされている関係で世界のGDP成長を見ると中国と日本だけがズドンと低い。
過去のそれらの国々の実績に照らすとそれらの国々の実力よりはるかに低いレベルでしか成長していない。その穴ぼこがあるので、コモディティの少なからぬ部分は中国が世界の50%くらいを消費している。例えば銅とか。
コモディティだったら何でもいいという話ではないということを僕は言いたい。中国比率が高いコモディティは気を付ける必要があるんではという話をしている。具体的には銅とか。
CTVA コルテバ
良いかもしれない。良いと思う。
インフレで米国株が儲からなくなったら新興国株、新興国債権を狙いたい。観察すべき国や展望は
いま僕が投資している新興国は、湾岸諸国。具体的にはクウェートとかカタール、UAE、あとサウジアラビアとかそこらへんあたりが良いと思う。
良いと思う理由は①それらの国の地域のGDP成長率が世界のほかの地域に比べ特筆して良い②中東は色々シリア問題とか戦争とかごたごたしたケースが多かったが今はかなり平和。この前ちょっとイエメンからUAEにドローン攻撃とかあったと思うが、歴史を振り返ってみると今ほど中東が平和な時は僕が社会人になって以降ない。むしろ何が起こっているかというと、湾岸諸国間で経済戦争というか、お前の国より俺たちの方が早く経済面で成長する、という成長競争が起こっている。
それって、10年、20年、30年前の中国とか、10年前のインドとかベトナムとか、そういう国々が覚醒した時期があったと思うが、その中には今でもベトナムみたいに頑張っている国はある、あるいは最近でいうとバングラデシュみたいに急成長モードに入ってきている国はあったが、今急成長モードに入るぞ、というのを一番感じる地域は実は中東。
だからカタールとかに僕が注目している理由はそういうこと。サウジアラビアも今変わりつつある。面白い国だと思う。今度サウジアラムコの売り出しがあるかも知らない。その売り出しがあって国家が得た売却益は多分サウジアラビアの西海岸の方に使われると思う。紅海、The Red Seaという海がある。
サウジアラビアは東海岸、西海岸があって歴史的には東ばかりが開発されてきた。どうしてかというとそこに大きな油田があるから。例えばサウジアラムコの本社があるところとか、ラスタヌラっていう石油輸出港があるところは全部東側だった。
東側ばっかりが開発されて西側が凄くおろそかになっていたが、今は西側に観光拠点を作ろうとか、The Red Sea projectというが、なぜ観光地として白羽の矢が立っているかというと、サウジの王族のバケーションをするところがあった。日本でいうと、那須の御用邸みたいなところがあった。
それを今解放してリゾートにしようという計画があって国際空港とか作っている。
加えて、二オム(ネオム)という未来都市それをもう少し北の方に造ろうとしています。それは都市の基幹機能、地下鉄、水道、電力とかを全部地中に埋めて、道路も全部地中に埋めて、上はプロムナードというか人が住んで暮らせるような散歩にフレンドリーな細長ーい一直線の都市を作ろうじゃないか、とやっている。
そういうような形でこれからインフラ投資が増える国がサウジアラビアじゃないかと思っている。
なんでサウジアラビアがそういうことを今やっているかというと、サウジアラビアは石油に依存するモノカルチャーというか、単一資源経済だった。ところが、若い国民がたくさんいるわけでそういう若者たちの働き場を受け止める受け皿が不足している。
だからそういう新しい産業、IT産業、エンタメ産業をドンドン興していこう、というのがサウジアラビアの未来構想。今原油価格がこう言った形でガンガン上がってきているので、そういったものに対するファウンディングは、やりやすい環境。
そんなこんなで今は主に近未来的な大都市というような、エキサイティングなストーリーはほとんど中東にある。
EDV 長期国債ETFは?
あまり良くないと思う。債券は買われ過ぎだと思う。
原油天然ガス価格に既にプレミアムが乗っているならウクライナ侵攻がなければ下落するというシナリオ?
その通りだと思う。今は少し地政学リスクに対するプレミアムが乗っていると思う。
もし戦争が無いということだったらいったん下を見て下げる、そしてそのあともう一回切り返すシナリオを描いています。
オリンピックやっている間はロシアはウクライナに攻め込まないと思う。
プーチンが気兼ねして、オリンピック期間中に中国の顔に泥を塗るようなことはロシアはしないと思うから。リスクがあるとしたらオリンピック後、2月最終週とか3月とかそのタイミングだと思う。
もう一つのファクターとしてはウクライナの土地がどのくらい寒いか、凍り付いているか。戦車がたくさん国境にあるということだが、ぬかるんだら戦車は走れないので、地面が凍結しているときが良い。
春になって地面がぬかるんだら戦争できませんという話をしている。
攻め込むことのできるウインドウが限られている。
ADM アーチャー・ダニエルズ、DBA Invesco DB Agricultureは投資妙味ある?
一言で言えばある。でも小麦とかに関して言えばウクライナ問題次第。特にロシアは小麦の一大生産国だし、ウクライナも小麦の一大生産国なのでもしドンパチやり始めたら小麦の値段は暴騰する。
シェールが頭打ちならTDW タイドウォーターには追い風?
はい。
なぜかと言うとTDW タイドウォーターはオフショアのリグに対して機器や人材を送り届ける、タグボートとかを運航している。
オフショア油田のアクティビティが増えれば増えるほどTDW タイドウォーターの収入が増える構造。
長期でシェールからオフショアへ、というシフトが起こるならその恩恵を被ると思う。
同様のことが言えるのはRIG トランスオーシャンという銘柄。
非常に出遅れているが、それはオフショアの櫓を貸し出している会社。それなんかも恩恵を被ると思います。
SHEL ロイヤルダッチシェル がリファイナリーを売却している背景を教えてください。ESGに配慮している?
その通りですよね。いま石油業界全体に起こっていることを言うと、オランダかどこかで地震があった。普通自信があってはいけないようなところで地震があった。それは天然ガスか何かを生産していて、地盤がガクンときて地震が来て、普通地震が起こらないのでヨーロッパ中のひとが「ヨーロッパで天然ガスとか生産するのはもってのほか、けしからん」と今すごくESG(音割れてました)がヨーロッパで高まっている。
それは石油会社にとって何を意味するかというと、石油の生産とか天然ガスの生産とかもできない、そして精製もできない、だからダーティなオイルビジネスとか、化石燃料ビジネスは一切やってほしくない、というのがヨーロッパでの住民の考え方。そういうのに従って、シェルもそのほかの企業もどんどんヨーロッパの製油所とかを閉めている。
その一方でそういう製油所は中東とかに行っている。だから場所がシフトしただけ。
で、実は中東とかでバカでかいスケールでそういうのを開発しているのはシェル。みんなが見えていないところでやっているというだけ。
ADM アーチャー・ダニエルズ NTR ニュートリエン
そこらへんは良いと思う。基本的には。
WEAT 小麦ETF 仕込んだ トウモロコシ、大豆に比べて遅れているように見える理由は?
小麦は人間が食べる。大豆・トウモロコシは主に豚のエサ。中国の人が豊かになるにつれ、豚肉は中華料理の中で最も重要なお肉。中国の人が豊かになるということは中国の食が変化する、それは中国の人が食べる量が増えるのではなく、たんぱく質の比重が増えていく、もっと言えば豚肉の消費量が増えていく。
そして豚を育てるにはたくさん、たくさん、たくさん大豆とかトウモロコシが必要になる。
食べている者の内容がグレードアップしている。だから大豆やトウモロコシがものすごく伸びている。消費量も増えているが作付面積も増えている。だからカテゴリーとしてそれらのものが全体に占める割合がどんどん増えている。逆に小麦というのはパン粉とか小麦粉とかそういうのの原料になる。それは人間が消費するものだから、世界的に人口はそれほど増えていない。今度もそのままだと思う。
TRMD トーム、FLNG フレックスLNG
ストーリーは全然変わっていないと思う。
GSG コモディティETFに投資した
コモディティのストーリーは基本的には変わっていない。
物価の55年サイクルというものがある。それは何かと言うとエドワード・デューイ―(?)という学者がずっと昔に提唱したことだが、
物価は55年毎にピークを迎える、という仮説。
今まではそれがぴったり実現してきた。それで行くと次のピークは2033年になる。いま2022年だからデューイーの考えが正しいならばあと11年間コモディティは上昇サイクルがあるということになる。
FRBは3月から利上げとQTを実施するのではと思っているが
前回のFOMCでFRBが約束できたことは①3月から利上げを開始します、当面は25bpということ、②その後で6月前後をめどに連邦準備資産の縮小に着手するんじゃないかということをかろうじてシグナルすることができた。
その前に相場はぐちゃぐちゃになったが。50bp一気に利上げすることは約束できなかった。あるいは政策金利が2.5%になるまで、毎回毎回毎回利上げしますということも約束できなかった。マーケットが荒れたので。
そこに関しては次回3月16日のFOMCで仕切り直しという形になると思う。
原油価格はこの先どうなる?
よくわからないが、ひょっとしてシェールって賞味期間終わりかかっているのでは、という認識はつい最近生まれてきた、ここ5日間くらいで言われ始めていること。
だからまだまだ若い材料なので、それをどう捉えるかですよね。
もっと言えばあれ、何か知らないうちにWTIが80ドルを回復しているぞ、えっ、90ドルを取ったぞ、今ここなんだけれど、WTI80ドルから90ドルにパーっと吹っ掛けていることを突き詰めて言えば、「シェールちゃんがなんか変だね、息していないんじゃないの」という認識が出ているのが最大の理由。
それって新しいよね。少なくとも僕はそういう認識を持っていなかった。
え、シェールオワコンなの?それは無し違うじゃん、というのは出てきたばかりでまだ若い材料と思うけどね。
AMZN アマゾン 決算ではリヴィアンは一過性の材料?
一過性ではない。
新しい会計原則が導入された。去年だったかいつ導入されたか思い出せないが、その時にウォーレンバフェットが凄い改悪だ、やめてください、と言った。
なぜかというとバフェットはバークシャーハサウェイを通じていろんな企業の株式に投資している。それを期末になったらその時の株価でもって全部値洗いして、含みをあたかも利食いしたかのように、含み損を計算して計上しないといけない。
そうすると、たまたま会計を閉めた12月31日、瞬間風速で株価がいくらついている、ということであって利食いはしていない。にもかかわらず益出し、損だししたかの如く決算上の数字はぐちゃぐちゃに乱れる。
アマゾンの例でいえば今回20ドルくらいリヴィアンでゲインが出たかのような報告だが、来期は今のリヴィアンの60ドルという株価を当てはめれば、(これ変化するからわからないが、多分下だろうね)、そうすると少なくともEPSに対するインパクトは-10ドル。
毎回、毎回、毎回、決算のたびにリヴィアン、リヴィアン、リヴィアンとぐちゃぐちゃに振り回される。
だからReported EPS、新聞に出るEPSの数字は全く何の意味もないと僕が言っているのはそういう意味。一過性ではない。アマゾンの決算の今回特殊だった、というのはこれから未来永劫に渡って特殊。
僕はそれのことを考えて「やめてほしい」と盛り下がっている。
なぜかと言うと、1時間もかかってそれをリリースからより分けて、発行済み株式数は、営業ベースの利益は、税率は、というのをいちいち分解して手計算でEPSの数字を出さないといけない、チョー不親切だよね。
というか、アマゾンはそういうことを分かっていながら、ちょっとこれ、いじめようか、アナリストとかバイサイドのファンドマネージャーとかいじめたろか、メタの決算がメタメタでそのあおりでアマゾンの株も急落したからその腹いせでやったかは知らないが、多分関係ないが、そういうこともあってわざと分かりにくいような決算リリースを出したんじゃないの?
だからアマゾンの決算が出た瞬間、アメリカでは何が起こったかというと、😐こんな感じで目が点だった。これいったいどこからほぐせばいいんですか、やめてくださいよ、という感じで非常にウォール街中が凍り付いた。
その時に日本では何をやっていたかというとEPS28ドル、スゲー!と叫んでいた。
それって、バカもいいところ。大バカ者。
AWSは若干良かった。前回の決算より。具体的には+39.5%。前回が+39パーセントに比べてよかったと思う。でもこの数字、マイクロソフトのアジュールより低いのでは。
それに過去のAWSの成長率に比べれば39%というのは決して立派ではないと思う。
後広告収入は確かに増えていてそれがFB メタの決算が悪かったひとつの理由だが、それも立派な数字化というと、どうだろうねーという風に思う。
僕はアマゾンを見ていて一番「ああ、しんど」と心が重くなる数字は売上高成長率がわずか5.5%しかない事実、これが僕にとってはヘビー。
そういう銘柄が、PERで43倍ついている。それって妥当PERなのかな、と思うと。
だって、コロナってすごい画期的な事件だったと思う。みんなが外出できなくなってアマゾンに頼るしかなかった。あれほど強烈な材料はもう今後出てこないと思う。だから成長ということで言えばあれ以上の成長を一体どうやって出せるんですかということを僕は皆に問いたい。
その場合、5.5%でも我慢するしかないか、という風にしか思えない。
アマゾンが再び20%、30%、40%成長に戻っていくことはあり得ないと思います。その時にアマゾンって皆ワクワクする?僕はワクワクしないね。
で、石油株とか売上高成長率前年比+100%とかゴロゴロある。そういう銘柄。
DAC ダナオス、OLPX オラプレックス ホールドOK?
ホールドでいいと思う。
国債は買われ過ぎということだがTLT iシェアーズ 米国国債 20年超 ETFも今は買いではない?
興味ない。ダメだと思う。
WTI原油が100ドル突破しそうという一般投資家の期待を利用し老獪な機関投資家がカラ売りを仕掛けることはある?
そうじゃないんじゃない。いまいちばんキレキレのヘッジファンドはまっしぐらに原油とか原油関連買いに行っていると思う。
どういう理由で機関投資家が売りむかっていて、一般投資家が買っていると思う?そういう結論になるわけ?
個人投資家なんてまだネット株とか持っているんじゃないの?テスラとか、アークとか、エヌビディアとかAMDとか、なんかしらんけどそういうような銘柄をガチホだ、という風に抱えているのが個人投資家じゃないの?
先見の明があるヘッジファンドはシェブロンとかかっていたと思うよ。今後もそこら辺の銘柄が主戦場になると思うよ。
今メインは石油株なんだよ。ドタバタトレーディングしてヘッジファンドマネージャーが己のα、相場の腕を競い合っているそういう武道館みたいなメインステージは石油株ですよ、明らかに。
だから早く考えを入れ替えたほうがいいと思うよ。
QQQ ショートしています。
金曜日アマゾンとかが高かったので担がれている。だけれども金曜日のアマゾンの上げは明らかに素人っぽい上げ。あるいはSNAPも50%くらい上がっていたが、素人っぽい上げ。
そこら辺の上昇は強気の罠という奴では。
相場の基調として下がっているときはほんの少しのグッドニュースにみんながうわーっと飛び乗って、あたかもベアマーケットが終わったかのような周囲がパーっと明るくなる瞬間がある。
その時に、ざまみろ、やったったぜ、という感じでみなが盛り上がるが、ふと見ると「利上げは始まっていない、基調はインフレひどい、じゃあまたやっぱ下じゃない」そうですか、すいません、シューンと下がるパターンじゃない?
今後何回かそういうのを繰り返しながらバリュエーションはだんだんだんだん圧縮していくと思う。
1970年代にニフティフィフティという時代があった。
僕ニューヨークの投資銀行に勤めているときにニフティフィフティ時代に活躍したファンドマネージャーの機関投資家を多く担当していた。言ってみれば盲腸みたいな存在 笑
僕は日本人なので日本人がアメリカ株をアメリカ人にセールスするのはおかしな話で、フィデリティとかアライアンスとか大きな客は担当させてもらえなかった。だけれども残飯みたいな泡沫なマネージャーはタカオがやれば?という感じで、そういう残飯が僕に回ってきた。
で、例えば、ジョンハートウェル、フレッドアルジャーとかそういうかつて凄く名が売れていた、ニフティフィフティ時代のファンドマネージャーとかは僕が担当して懇意にしていた。
良い人たちで、凄くそういう人たちに対して営業するのは結構楽しかった。はっきり言って。
イメージでいえば、アークのキャシーウッドは凄くちやほやされていて、神格化されているが、このままズルズルズルズル、パフォーマンス悪ければ3年か4年後には忘却のはるかかなたに忘れられた存在になると思う。
そうすると誰からも振り返ってもらえない、目くそ鼻くそ扱いで、投資銀行のセールスマンも誰も来ない、そういうところに僕は言っていた。そうするとキャシーなんかもあと3年か4年でそういう存在になるかもしれない。
そういうところに僕がいって「あのブームって何だったんですかね、迷惑な話ですね、でも起こってしまったことは起こってしまった事でしょうがないし、逆に皆から注目されずに小さなところでコソコソやるのも気分いいよね」とそれはそれで楽しめる。
そういった感じでファンドマネージャーもリラックスしていて、セールスマンも主戦場ではないのでリラックスしてハートトゥハート、本音で話し合える良い環境だった。
昔話になって、「ニフティフィフティの頃はね、本当は全部のニフティフィフティの企業の業績が悪かったわけじゃないんだよ、一部の腐ったリンゴが、悪い業績を発表したのでバブルがはじけちゃったんだよ、そしてバブルがはじけた瞬間に投資家がはっと目が覚めて、バリュエーションべらぼうだわ、とセクター全般がバリュエーションの地盤沈下をした」という話を聞いて、「そうなんですかー」と昔話を拝聴した。
翻ってそれを今日のマーケットに当てはめると、悪い決算を出している企業はごく一部だよね。NFLX ネットフリックスとか、FB メタとか。
で、いい決算を出している会社もある。GOOG アルファベットとか、MSFT マイクロソフトとか。
でも全体としてはハイテクのPERはズルズル下がってきている。それはまさしくニフティフィフティの頃に起こったことと酷似している。
それともう一つニフティフィフティのときに起こったことは今でいうGAFAMがニフティフィフティという50銘柄だが、それ以外にも泡沫的な赤字会社の急成長会社はたくさんあった。ボウリングの会社とか。それは株価は高値から95%下がっている。
だから、去年、おととしにIPOされたホットなストーリー、エキサイティングなテーマの若い株はいっぱいある。その少なからぬ部分は半値。多くの銘柄は高値から60%、70%下げている。
次のアクションはそれらの銘柄が過去の高値を奪還するかというと僕は奪還しないと思う。
そのリスクは小さいですよ。
でもここからそれらの小型株が半値になるリスクは50%くらいの確率で半値になると思うね。はっきり言って。なぜならば歴史がそういうことを教えているから。ドットコムバブルのときもそうだった。ニフティフィフティのバブルが崩壊したときもそうだった。
今だって小型のハイパーグロース株は半値になるリスクは凄く高い。
クルーズ株
RCL ロイヤルカリビアンは決算悪かった。オミクロンの影響。でも足元の決算はあまり重要ではない。1年、2年先を見ればそこらへんは明るい未来があると思う。だからクルーズは持っていていいと思うよ。
T AT&T
ワーナーを売却した後で、配当半減、これAT&Tがこう言うことを言うの2回目だよね。
だから1度目は口が滑ったというか失言ということで大目に見ようじゃないの、という感じで建設的になろうよ、もっと温かい目でAT&Tちゃんを見ようよ、という風なムードになったが、今回、ワーナー売却したら配当減らします、と2回目言われたので機関投資家としては、そんなこと言われたら立つ瀬がないよねー、とAT&Tに対してやる気が失せているよね。
僕自身もあれを見た時にこれはあかんわ、と思ったんだけれども、なんか空気を読めないというか本当、何考えているか分からない。AT&Tは。
GRAB
シンガポールの会社、知りません。興味ない。でもこの銘柄とか、SE シーとか、近寄らない方がいいんじゃない、こういうチャラチャラしたストーリーは。まあこのSEはここから半値になると思うよ、楽勝で、だからこのへんの銘柄いじらないでください。
広瀬さんはラッキな場所に行くことが重要と言っていたが、40代でキャリアの中途から留学とか転職でアメリカに移ることで人生のチートボタンをアクティベートできる?
まあ留学は難しいと思うねー。そうねー。
こういう言い方すればいいかな。人生っていうのは年を重ねれば重ねるほどいろいろなバゲージというか荷物が増える。例えば結婚するとか子供ができるとか。
要するにラッキになれる場所に行くということひとつをとってもキャリアチェンジとかは早くやれば早くやるほど楽。例えば23歳とか25歳で転職と言っても、ものすごく難しい事のように感じる。僕も感じたし。でもその時に若い人たちの想像だに及ばないことは何かと言うと、歳とってからそういうことをやるのははるかにもっともっと難しい事。
だからラッキになれるところに行けるようにトライしたほうがいいというのは若い人ほどやりやすい、そして年齢を重ねるほど、ラッキになるための転職とかの成功率はどんどん下がってくると思う。
それとの絡みで動いた方がいいかどうかを冷静に見極める必要があるんじゃない?もっと言えば今の若い人たちは試行錯誤が足らない。はっきり言って。
1回一部上場企業に就職したらそれで俺の人生は出来上がった、一生勤めることができると思っているかもしれないが、僕は自慢じゃないが僕が就職した日本企業は全部倒産しているからね。
寄らば大樹、なんて全然信じていないわけ、僕はね。それはどうしてかというと身をもって見てきているから。三洋証券とかが消えるのを見てきているから。
大企業に潜り込むことができたとしても、あなた自身が「ちょっと違うな」と思うなら軌道修正は早ければ早い方がいい。
LVMH モエヘネシールイヴィトン
あまり好きじゃない。なぜかと言うと、LVMHとかそのほかブランドものは中国に対する依存度が高すぎるから。
そして日本で起こったことを考えて欲しい。バブル華やかなりしころは日本でも銀座にティファニー銀座店がオープンしたとかそういう材料でアメリカのティファニーの株が大相場になったことがある。
それは日本の高級品の消費・需要が世界の企業にすごく重要だったから。でもいまどうですか?
日本でティファニーとか聞いたって、別にラグジュアリーグッズ、息をつめて世界の投資家が日本人の消費動向を見守っているっていうことは全くないわけでしょ。
いま中国に起こっていることは日本が90年代に経験したことのミニバージョン。
方向性としては中国のラグジュアリーグッズは今後はしりすぼみというかだんだんショボくなっていくと思う。
そういう時になんでLVMHとか持たないといけないの、なんかちょっと違うよね、と俺なんか思う。
インフレで苦しんでいるのに移民受け入れによって賃金上昇圧力を緩和する対応をしないのはなぜ?
今アメリカがインフレになっている理由は、アメリカのGDPが21.5兆ドルから19.5兆ドルまで2兆ドル下げた、これはいかんということでFRBが3兆ドル、議会が5兆ドル、都合8兆ドルの景気支援策を打ち出した。それで2兆ドルの落ち込みに対し、8兆円のお金をぶつけた、その結果としてインフレが今起こっている。
だからそれに比べれば移民問題なんてほんとに小さい誤差程度のファクターなんで関係ないと思う。
10年債利回り急騰したがハイテクも上がった、どう捉えればいいか
今週以降の流れでいえば、やっぱり長期金利の方が重要だと僕は思う。
なぜかというと冒頭説明したように、金曜日のアマゾンの買われ方はものすごくロークオリティな馬鹿げた個人投資家の買いと思うので無視していいと思う。
それよか僕がハラハラしてみているのが、1.9%に乗った10年債利回りが、仮に2%になったら何がおこるか、分からない。
何が起きてもおかしくない。まだ心のガードは下ろしていないというか、自然体だよね。強気でもないし弱気でもない。来るべきものが来たらそれに合わせて動くしかない、そういう気持ちしか持っていない。
2月の相場見通し
分かりません、でもそんなに楽観していない。
CFR カレンフロストバンカーズ
EPS予想1.34ドル 結果1.54ドル 売上高予想3.5億ドル 結果3.5億ドル
細かい数字を言えば若干売上高は少なかった。でもまあ可もなく不可もなくでは。
AMGN アムジェン
安いと思う。ただ、今は注目されているセクターじゃないので死に金というとあれだが、横這いじゃないですか。
最近寒くてイグアナも落下している、お気を付けください。
寒いとイグアナは寝てストーンと落ちてしまうらしい。
バリュー投資は安いところで買うべきだと思うが、新値で買う理由は
今は相場環境が極めて厳しいので、早のり、早降りを心掛けている。別の言い方をすればへっぴり腰。
自分自身がマーケットの事を全然信用していない。だから最もヘタレ、小心者、臆病、最も臆病なトレーダーが選ぶ最も安直なヘタレなストラテジーは何かと言うと、それは今ブレイクアウトしている銘柄をチョーンと買うというのが一番リスク、リワードのオッズ的には高い。
つまり値幅ではない。
ごっそりとるぞという利食い幅のことは一切考えていない。そうではなく率。勝つか負けるかの勝率でいうと、今ブレイクアウトしたばかりの銘柄は比較的省率高いので、そういう銘柄にふっと乗ってすぐ降りる、というつもりで新値の銘柄を買っています。
それは邪道と言えば邪道ですよね。だけれども、先週の月曜日とか火曜日とかのマーケットの状態でNASDAQ-4%、とか言っている中でトレードしているわけでしょ、そうなんであればやっぱ何らかの保証が欲しいよね、と思いません?
つまり環境良くない、今すごく。
そしてまだFRBの利上げすら始まっていない。
いったん利上げして、それでもマーケットOKだよね、なんかリズム掴んだみたいだよね、これからひたひたできるんだよね、という段階になればガッツリバリューで行ってみようかという取り組み方もできると思う。
いま僕がやっていることは凄く変則的というか奇をてらったというか、そういうことをやっている。
それは僕も認める。でも今はそういう取り組み方しかできないんじゃない。この相場。カンカンの強気でも何でもないよ僕は。
CFDでレバナスに売りで入っている
なんて言うかよくわからないね、そういう心の動き。
みんな、なんかすごいおおざっぱだよね、レイジーというか、怠惰だよね。
チャートとか多分3枚くらいしか見てないんじゃないの?NASDAQのチャートとDOWのチャートとS&Pのチャートくらいしか見てないんじゃないの?
それでチャート的に売りと思うから、売りだわ、と判断しているんじゃないの?
それ以外にも何百、何千というチャートがあるわけで、NASDAQよりもっと乗りやすいチャートはいくらでもあるわけでしょ。
君らのやっていることは、まずNASDAQ売りだ、買いだとか、自分の心を決めてからその意見を補強する材料、それだけを選択的に選んできて、切り取って、自分の見たいところだけを見て、やっぱり自分が正しい、という風に投資の作業を進めていません?
僕らはそういう風には教わらなかった。
一例として、僕がニューヨーク時代に担当していた日本のお客さんでS生命のYさんという方がいた。
彼はもともとモルガンスタンレーのニューヨークのジャパンデスクを仕切っていた人で、いわゆるナチュボン、生え抜きで日本の大学から日本の金融機関に就活で合格して運用部門に配属された人では全然なかった。
非常に気持ちいい人でセルサイドの厳しさとかも非常に分かっている人だった。懇意にしていたんだけれども。
バリューラインという分厚い電話帳みたいな銘柄の本がある。
彼がやっていたことはバリューラインのページの一番上、銘柄の名前が出ている所を定規で目隠しして、数字だけ見てこれはデュポンだとか、エクソンだ、とか、銘柄あてゲームをやっていた。
彼は毎日毎日会社に来るときに大きなスポーツバッグにバリューラインって分厚い重い本だから、それをよいしょと、防具を抱える剣道の選手みたいにズタ袋にバリューライン抱え毎朝出勤してきて、グランドセントラルのダンキンドーナツから電話がかかってきて、広瀬さん、今すんごいかわいい子がダンキンドーナッツに並んでいるからちょっと来い!と言われ、走って行ってグランドセントラルの横の汚らしいダンキンドーナツまで行ったりしていた。
彼が、「広瀬さん、銘柄ゲームしようか」と言って、銘柄名を隠しバリューラインから、何の銘柄か当てて見ろ、というゲームをしていた。
僕も試されたが、僕も彼を試した。「この銘柄何です?当ててください」というと、彼は「これはダウケミカル」という風にズバリあてる。
僕は恐れ入りました、というように脱帽だった。
なぜこの話をするかというと、皆は銘柄名や投資対象を決めてレバナスガチホとか態度を決めたうえで数字の検証をしている。だから自分の都合のいい数字しか入ってこない。
だけれどもS生命のYさんがやっていたことはそういうことの恐ろしさが分かっているから、自分で目隠しをして、データしか見えないようにして、ただただ数字が語りかけてくるものをずーっとテイクインする、そして、この銘柄いいな、銘柄なんだろう、とふっとずらしてみると「こんな銘柄がこんないい数字を出しているの」という発見、気づきがある。
プロはそういうことをやっている。
そして彼は穴が開くほど見た場バリューラインを見たら、ぎゅっとつかんでビリビリッと破って捨ててしまう。
僕が「もったいないじゃないですか」とビリビリになった紙を拾うと、「そうじゃないんだよ、俺全部頭の中に入っているんだよ、だからもう必要ないんだ」と言った。
「ほんとですかー、入ってないんじゃないですか?」と僕も意地悪だからそういう風に思った。
「じゃあ、勝負しましょうか、今あんたが捨てたこの銘柄、エクソンの1972年のROEは、何%でしたか言ってください」と言ったら「それは18%じゃない?」と言い当てた。
そのスプレッドシートの数字が全部頭に入っている。彼は。そこまでやる。プロは。
銘柄隠しゲームでもズバリ当てることができるし、逆に銘柄が分かって数字あてゲームでも全部の数字が入っている。プロはそこまでやる。
だから数字、数字、数字と僕は言うわけ。
ここまでの業績を見て、GAFAMの見通しは
GAFA、GAFAと言っているが日本人だけ。あめりかではFAANGという。これ日本語英語だから、俺北野誠さんに広瀬さん、これはGAFA(ガーファ)なんですよ、と指摘されたが、これ日本だけだからね必要とされるの。
それ、そこんところ一つ宜しくお願いします。
じゃあGAFAMの未来はどうなんだっていうと、まあ悪くはないけどショボい未来じゃないのとしか言いようがない。
特別キラキラ輝いて見えるかというとそんなことは全然ないと思う。僕は輝いていないと思う。
じゃあ今輝いているのは何か、未来のGAFAはCVX シェブロン、XOM エクソンモービル、PXD パイオニアナショナルリソーセズ、HES ヘスとかが未来のGAFAじゃないの?
なぜかと言うと、数字全然違うよ。
PXD売上高150%成長、その前は300%成長。
AMZN アマゾン、売上高9%成長、その前は15%成長。かつては44%成長していた。だけれども今は9%しか成長していないんです。来期は5%しか成長しないんです。
そういうことを頭の中に叩き込めよ、ということを僕は言いたい。
DRVN ドリブン・ブランズ、MCW ミスターカーウォッシュ
ハイテクではないので嫌いな銘柄ではないが、でも同じこと。つまりIPOブームは終わった。
頭を切り替えていかないと、例えて言えば1990年の東京マーケットみたいなバブルがはじけたんだから新しいショボいしみったれた未来が横たわっているわけですよ。
それに対して、そういう未来しかないんだ、という認識をきちんと持つべきだと思うよ。
マージントレードで原油株にフルレバで取り組んでいる
みんな元気だねー。
たとえば銘柄でいうと、HESとかは今ブレイクアウトしているわけでしょ。
こういう動き始めた銘柄は(音飛んでました)しかもここ(1月中旬)で結構揉んでいるので、最悪入り方間違えても(もみ合いのあたりで)止まるかな、というのはあるので、こういう銘柄を信用でやるというのはあると思う。
BPもゴチャゴチャしたゾーンからブレイクアウトしたところで値運びが軽くなるかなというタイミング。こういうものを信用取引で買うのはまあ、あるかなと思っている。
否定はしない。だけれどもなんでも3倍、2倍レバレッジかければ儲かるとかはバカの考えること。
コモディティの具体的な銘柄は
日本で買えるのはDBA Invesco DB Agricultureとか。
SNAP ショートした。
それは2-3日様子を見ていればいいんじゃない。下がると思うよ。
長期金利見通し
上じゃないですか。今週はどうか知らないが、1か月くらいのタームで見れば上だと思っていますよ。
就活生です。じっちゃまは営業経験しましたか?営業は経験しておくべきですか?
はい。営業マンでしたよ。大学生のときに就活するときに営業だけはしたくないと思いましたよ。それはそもそも営業というものは何かということが皆目知らなかったから。
つまり無知。
あなたの無知があなたを営業嫌いにしていると僕は思う。
実際には営業マンになって、靴ペロ営業でお客さんの靴を舐めてお客さんのションベンを飲んで株買ってくださいとか頭下げたことがあるかというと、頭下げたことなんか1回もない。はっきり言って。
これ買ってください、あれ買ってください、お願いします。そんなお願いをしたことは1回もない。
たくさんの人が見たいるので僕が昔お客さんだった人も当然聞いていると思うけれども嘘を言っていないことが分かると思うよ。
じゃあ僕はどういう話をしていたかというと、今日話しているのとあまり変わりの無い話をしていた。
お客様のところに行って白紙状態。
今日何を売らないといけないとか、これを売らなきゃ会社に帰ることはできないとかそういう悲壮な面持ちとかそういうことは一切なく、ただお客様のところに行って「どうですか?」という感じで、
「今日は何の話が聞きたい?」という感じで
お客様の方が「NASDAQどうですかね?」
と今回やっている投げ銭のチャットと全く同じで僕がよもやま話をバーッとして帰っていく。それだけですよ。それでも注文はドンドン来ていた。
皆営業というものを誤解している。激しく誤解している。じゃあ営業でやらなきゃいけないことは何かと言うと、例えばこういうことじゃない。
「アマゾン今回決算良かったですよね、でも僕が適当に計算してそろばんをはじくとリヴィアンは今の株価のままだとEPSは-10ドルのインパクトですよ」とか、そういう話は客が聞いたら、えー、そうなんだと思うよね。
そうすると、広瀬さんのところはちょっと注文出しておこうか、という風にあの人とコンタクトできなくなったらいけないから注文出しておいてやれよ、という感じで営業は起こるわけで、お願いとか頭下げるとかそういうことは一切なかった。
数字が上がらなければ辛いが、上がるようになれば営業ほど楽な仕事はない。気分のらなければ会社行かなければいいわけだし、「新しい映画が封切りされた、きわどい映画なの、見て見たいよね」と昼間から映画館行っていても誰も何も言わないし、会社に出社しなくても営業部長から起こられたことなんか一切ないし、トレーディングルームでサンドイッチ食べていたらアシスタントの女の子が、「お願いだからあなたトレーディングルームでサンドイッチとか食べないでください」とか言われて、「何か悪いことしましたか」というと「そうじゃないの、あなたは稼ぎ頭じゃないといけないから、稼ぎ頭はフル稼働しているというようなオーラ、イメージを周囲の皆に与えないといけないんです。だからあなたがそこでボソボソサンドイッチ食べていたら、隆雄は仕事をしていないというようなイメージがトレーディングルーム中に伝わってしまう。それは良くない」とアシスタントのクリスティーンに言われ、「お前の言うとおりだわ」と僕は思った。
「分かった、明日からは俺がお前のサンドイッチ買ってくるから、お昼になったらどのサンドイッチがいいか教えてくれる?俺それ買いに行ってあなたに渡すから、そしたらデスクはお前に任せる、俺はどこかで昼ご飯を客と食べたり、あるいは自分で食べたりするけれどもとにかくトレーディングルームで飯を食うことはやめます」とアシスタントに約束させられた。
なぜかというと、かっこ悪いもん。セールスマンが営業もせずデスクでサンドイッチ食ってるのって。それよか、ルテースとかダニエールとかクソおしゃれなレストランでランチミーティングしていた方がよっぽどカッコいいわけでしょ。ベルナルディンとか。
やめてくださいい、というぐらい、毎日、毎日、毎日ミシュランの星付きレストランみたいなところで食事ばっかり。僕はフランス料理とかそういうのを食べながら「鮭茶漬けが食べたい」とかそういうことを思いながらホテルのレストランで食事したりしていた。
あるいは旅行に出たらフォーシーズンズホテルとかそういうところばっかり。泊るところは。
それに対し、「フォーシーズンズもいいけど飽きたよね、こういうのは」とか。
あるいはドンドン稼ぎ出すと自分の自由になる時間は無くなってくる。今度はあっちに動いてください、こっちに動いてくださいと、街から街へ営業して回る。
そうすると行きなくないな、というときでも東京行かないといけないというときも出てくる。
そうすると、「帝国ホテル?気が重いねー」と最終的にはなる。
でも会社だから皆と折り合い付けてやっていかないといけないから、頼まれたら行かざるを得ない。
そうするとせめてもの反発、反抗というか嫌がらせというか、俺はハッピーじゃないぜ、という意思表示、それはどういう風にするかというと、パークハイアットとか会社の人が
「広瀬さん、聞きにくいことを聞いていいですか?なぜパークハイアットに泊っているんですか?、それって今回の出張気に入らないってことですよね」
「そうだよ、だからみんなに対する嫌がらせでパークハイアットに泊っているんだよ、迎えに来いよ、ハイヤーよこせよ」ということをやっていた。
だから僕の言う営業はそういうこと。頭で営業するんだよ。トークじゃないんだよ。わかる?
で、頭で営業するということは厳しい事。凄く厳しい。お客さんのションベンをグラスに入れて飲むとか、靴ペロをするとか、そんなの生易しい事。それよかはるかに難しいことは数字を全部頭の中に叩き込むとかは準備が大変。
今でも寄り付きの前に自分で投資するときにそういう準備をする。あの会社のカンファレンスコールまだ聞いていないな、とか。それが営業の仕事。はっきり言って。
日本の営業はそうじゃないと思うけどね。日本はレベル低いのでね。
AMZN アマゾンの決算は不親切、親切なやり方はNon-GaapでRivianの利益をadd backする?
親切なやり方はニュースリリースの一番てっぺんに今回のEPSは28ドルでした、でもその中には20ドル分のリヴィアンの評価益が乗っています、だから営業ベースのEPSはいくらです、というのが1行目に出ているべきだと思う。そしてそういうことをちゃんとやっている会社もいくらでもある。
だから、決算リリースを見ればその会社が何を考えているか、一目見ればわかる。
アマゾンの今回のリリースを見て僕が感じたのは、アマゾンはディフェンシブというかいいわけ、逃げ口上、後ろめたいことがあるので28ドルという一見するといいEPSの数字だけをごろんと出しておいて、説明はリリースの一番下、それも自分で発行済み株式数とか営業利益とか自分で全部拾って計算しないと計算できないようにわざと不親切にそういう見せ方をしている。
そういう会社は稀。はっきり言って。
だからアマゾンのやっていることは僕は全然感心しない。
中間選挙の年だが気を付けることは
新しい政党の大統領、バイデンが民主党なので共和党から民主党にスイッチしたが、大統領の政党が変わったときの中間選挙はだいたい苦戦するケースが多い。
そして、相場はだいたいグズグズするというケースが多いと思う。
前回の放送で新値を買えと温かいご指導をいただいた。その翌日ご自身は最高値であっさり売り抜けたということで椅子から転げ落ちた
どの銘柄のことを言っているの?
僕が降りたのは、CVX シェブロンとか、PXD パイオニアナショナルリソーセズとか、その辺の銘柄は降りましたよ。それはどうして降りたかというと、CVX シェブロン、PXD パイオニアナショナルリソーセズはブレイクアウトの後、値の伸びが長い。だから利が乗っているものから降りたということ。
じゃあ石油株から降りたかというとそうではない。もっと遅れている株に乗り換えた。
例えばBP、まだブレイクアウトゾーンに株価はある。シェブロンのように伸びてはいない。そういう株価が低い位置にある銘柄にリロードした。あるいはCLR コンチネンタルリソーシズ。金曜日にブレイクアウトしたわけで僕は木曜日に乗っている。
教科書どおりに入れ替えているだけ。
インフレやバリュー株というと化粧品に妙味はない?ORロレアル
ちょっと良く見ていないので分からない。ロレアルとかは。可もなく不可もなくという感じかな。
HAL ハリバートン
良いと思います。持っていてください。
GLNG ゴーラーLNG
悪くないと思う。良いんじゃない。
今日のライブで一番大事なこと
なぜいまインフレかという遠因は新型コロナになったときにFRBと議会が景気支援をやりすぎたことが問題。具体的にはアメリカのGDPは新型コロナが襲う前は21.5兆ドルだったが、新型コロナで外出禁止令が出て、一瞬にしてGDPが19.5兆ドルに落ち込んだ。
これはいかんとパウエル議長は3兆ドルを経済にぶち込んだ、加えて議会は5兆ドルの補正予算を作って経済にぶち込んだ。つまり2兆ドルのダウンサイドに対して、8兆ドルの支援をした。それは支援の行き過ぎ、字余りになっている。
その余分をひっこめなければいけない。それがQT、連邦準備制度総資産の圧縮。2.2兆ドル~3兆ドルの圧縮の話が来ているが、それをやっていく。
足元インフレになっている理由はそういうこと。景気は良いか悪いかでいうと、いい。むしろ過熱させ過ぎた状況。
金利は上がるか下がるかでいうと、上がっていく。
金利が上がっていく状況はグロース株のバリュエーションは下がりやすい。そういうことを理詰めで考えると一番シンプルな解決方法はインフレに強い石油株を買うということが一番シンプル。
XOM エクソンモービル ホールドOK
ホールドでいい
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