行動経済学という言葉は聞いたことがあるでしょうか?
人の行動と経済(お金や損得)に関わることのようであるような認識はあるかもしれません。行動経済学の実践知識やエッセンスを学ぶことで、経済(お金回り)に限らず、豊かな人生を得られると思っています。
行動経済学の中の「ナッジ」について紹介と考察をしていきます。
基本的にはナッジは他人に行動を促し、強化するモノだと思うのですが、個人的には自身の強化に使うのもメチャクチャありなんじゃないかな・・・と思ってます。
こんな感じで。
まさにシャルナークの携帯する他人の運命(ブラックボックス)的な使い方です。わかる人には分かってもらいたいです。
意味不明という方はこの先は普通に書いていますので最初の3章だけでも読んでみてください。
行動経済学とは何か?カンタンに概要を説明。
経済学の中に心理学的な観察によって得られる事象を取り入れた研究のやり方を指すようです。
「損失回避」なんかは比較的良く聞くものですが、日々の生活やコミュニケーション、営業・セールストークやマーケティングにも幅広く使えるような知識・テクニックです。
ナッジとは?どういう意味?行動経済学の言葉をシンプルに説明します。
ナッジ
— T@ブログする (@dangerousteee) November 5, 2020
ソーシャルディスタンスの線のように選択の余地を残しつつ、指示ではなく行動を促す
リチャードセイラー教授が提唱
男性なら便器のシールと言えばわかりやすいか
自分に使ってセルフマネジメント
部下に使ってマネジメント
なんかができそう。
「ナッジ」・・・
ナッジ(nudge)とは、直訳すると「ひじで軽く突く」という意味です。行動経済学や行動科学分野において、人々が強制によってではなく自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語として用いられています。これは、その物や現象の良しあしに対する客観的な絶対評価よりも、物事をどう感じるかという主観的な比較評価により人間の選択が左右される心理傾向を利用したものです。
株式会社日立総合計画研究所ホームページより引用
行動経済学で「ナッジ」と言う言葉があります。
肘で軽くという意味で、イメージとして肘でつついて行動を「促す」というようなアクションになります。スマホを見ながら、信号待ちの友人の背中を肘で軽くつつくと想像してみてください。
恐らく目線を上げて、前を見て信号が青に変わっていたら歩きだすのではないでしょうか。
肘の力だけでは当然彼を動かすことはできません。彼の意志で歩き出したというのがポイントです。
また、肘でつつく、というアクションにもポイントがあり、
「おい。信号が青になったよ」
とか
「信号みろよ」
とかそういった直接的な指示ではなく、人を動かす力や暗示のことを示します。
コロナ対策でも大活躍。「ナッジ」の事例【超実践的に使えます】
スーパーマーケットのレジ前に線をひかれたり、足形のシールが貼られているというのもナッジの一例です。
何となく「線の手前に立とう」、「足形に足を合わせたい」「このくらいの間隔は空けたほうが良いんだ」という気持ちになりませんか?
スーパーの店員さんが
お買い物中のお客様、三密は避けましょう。レジにお並びのお客様は恐れ入りますが1mの間隔を空けてお待ちいただきますようご協力お願いいたします。
と言って回るのと比べると、非常に効果的であり効率的です。
スーパーにちなんで言うと先ほどのTweetの例にもあった
「男性用の便器に狙いを定める的シールを貼る」
「いつもきれいに使っていただきありがとうございます」
という張り紙なんかもこういった行動原理をうまく利用した、効率的なナッジによるクリンリネス対策ではないでしょうか。
催眠術=ナッジ? なぜ催眠術にかかるのか?行動経済学に似た仕組みも。
「行動を促す」と聞くと催眠術なんかが最たるではないでしょうか。
術師が力を加えていないにもかかわらず大げさに動いたり、ないはずの味を感じたり、感じなかったりというのも似ているような気がします。
催眠の導入段階で「あ・い・う・え・」と術師が続けて被験者の目を見ると、つい
「お」といってしまう、ということがあるそうです。
これも「行動を促す」というステップでもしかしたら同じようにテクニカルに人間の本能をついた技なのかもしれません。
日常生活にも活かせるナッジの考え方。自分に使ってセルフマネジメント強化も
ここからは私の考えです。
たとえば、「何もない床」なんて言うのも一種のナッジになり得ると思います。
モノを置くことに抵抗がありますよね。
このように自己管理においてもナッジは使えそうです。
ナッジ/経済心理学 を活かしてボディメイク・ダイエットなども取り組める?
個人的にはダイエットにおいても応用が利きそうだと思っています。
「栄養価を計算して、1週間分の食材を買っておく」
というのが1種のナッジになると思っています。
例えば、あなたが、外食が好きでついラーメンとか食べちゃったり、お菓子を食べちゃう人だとします。その場合、
- 1週間分の炭水化物を決めて買ってしまう
- 1週間分のご飯を炊いて冷凍してしまう。
とかです。同時に家からついて食べてしまうもののストックを一時的になくしてみる。
あなたは今まで通りお菓子を買うことも、ラーメンを食べに行くこともできます。あなたの行動は制限されていない。
でも「家にご飯が1週間分ある」「1週間で食べきりたい」ならば、ラーメンを食べに行ったり、お菓子を買ってしまうことを防ぐ効果はありそうじゃないですか?
そう、見えないあなたの分身が「ごはんまだあるじゃん。」と肘でつついて(ナッジして)くれそうです。
ナッジ以外の「損失回避」であったりいろいろな心理的要素をセットでダイエットを成功させるのも大いにアリだと思います。
ナッジでマネジメント。パワハラの予防などにも効果を発揮する?
現代ではマネジメントとハラスメントが切っても切れない関係かと思います。
そんなときもナッジが役に立つと思います。
例えばミスを繰り返す部下に対し
何故ミスをする、理由を分析して対策を述べろ
みたいなやりとりは指導ともとれますが、受け手や口調によってはハラスメント気味とか言われることもあると思います。
今うちの部署ではどんなミスが多いのか、考えているんだ。自分でも他人でも構わないからミスをする場面やしそうな場面って、どんなものがあるのかな
みたいな言い方であれば直接指導するより有効かもしれないです。
(結局言い方と相手との関係性は大事ですが笑)
行動経済学おススメの本は?
こちらがおススメです。
多数の事例を掲載しており、またマンガつきなのでスッと頭に入ってきます。ナッジについてもこの本で詳しく書いてありますし、他の行動経済学についてもいろいろと紹介されています。
1日見開き1ページ覚えて試してみるだけでも読み終えることには一通りの知識が網羅的に学べます。
コミュニケーションの達人になれるかもしれません。
コメント