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九条の大罪 第117審 最悪の駆け引き④ 感想
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九条の大罪 第117審 あらすじ ネタバレ注意
出雲は九条に丁寧にあいさつをする。九条は出雲とその服役については知っていたようで、出所されたのですね、と返す。
出雲は京極逮捕に至るにあたり、壬生の動きが手際が良すぎることから、弁護士が絵を書いたのではと思っていると言い、九条に意見を求める
九条は勘繰りが過ぎるのでは?と返すが、出雲はブラックサンダーについて「毛並みのいい犬飼ってますね」と言い去っていく
平然としている九条に烏丸が声をかけるが、九条は出雲が京極の件でやってくることは予想していたという
宇治からの電話を受ける壬生
壬生はいつもの寺にいるが、宇治は駐車場で久我と一緒だ
出雲が売人と直接接触するリスクを冒して壬生の居場所を探っているから気をつけろと言う
トヨタの普通の乗用車の様な車を運転する久我
それにぶつかるようにペイントを施したスポーツカーが突っ込んでくる
金髪の輩、佐々木求馬と名乗る男がスポーツカーが出て来て、久我の車を蹴飛ばし、大声で絡んでくるが、久我は許してやるから消えろとあしらう
佐々木求馬は伏見組の若頭がケツモチであるというが、久我は全然ビビっていない
小太りの佐々木求馬の仲間が佐々木求馬の後ろから現れ、あの人は伏見組の久我さんだ、という
久我の車の中には宇治がいて、この後オヤジとの会食があるという
あと3秒で終わらせるという久我は佐々木求馬の頭を掴み、顔面に膝蹴りを加えKOしたうえで、うずくまる佐々木求馬にあとで事務所に顔出せと命じる
曽我部がホテルの洗面所でオロオロしている洗面台の水があふれているが、百井はホテルの人を呼ぶことはダメだという
百井は、部屋には大量の薬物を置いているので、ホテルの人間は呼べないし、そうなると曽我部は掃除が仕事だといい、洗面台の栓にまとわりついた髪を食えと曽我部に命じる
百井のところに電話が来る
ガレージのような場所で佐々木求馬が椅子に縛り付けられ、久我からスタンガンによる拷問を受けている
伏見組の名前を使い恐喝で稼いでいたことが久我にバレている
佐々木求馬は百井に300万円を用意してくれと懇願する
釣り堀で出雲のところに井出が現れる
おそらく出雲の部下的な立場だ
久我のスマホをチェックした際に追跡アプリを出雲が入れたようで、その移動と滞在時間を井出は記録している、それをメッセージアプリのシグナルで出雲に送ったという
出雲は宇治の車の下にGPSを2つつけることを井出に命じ、1つは発見しやすい場所、もう1つ見つからないところに盗聴器とセットで仕込み、もらった高い車を宇治に返すように言う
宇治と九条を疑っている出雲は九条にも探偵をつけておくようにさらに命じる
九条の大罪 第117審 感想
出雲と九条のやり取りは九条にとって想定の範囲内であり、厄介な出雲という存在も事前に把握しておりそれから嫌がらせや詮索を受けることも十分覚悟はしているようである
結びのところで探偵に監視されることが決まった九条だが、お互いに隙を見せない状況が続くのではないかと思われる
久我や宇治のほうも現時点ではボロは出していない状態で、久我は伏見組の名を騙ることで一般市民からお金をだまし取る佐々木求馬を懲らしめており、これまでの久我からすると拷問をかけていたりすぐに暴力に及ぶのは意外だったが、これはしっかりとヤクザをしている、伏見組として活動をしている、ということなのかと思っている
百井と佐々木求馬は対等な関係なのだろうか
佐々木求馬は百井に助けを求めているが、懇願しているものの、口調は上からの命令でもなく、下からのお願いでもないように感じる
そうすると百井と佐々木求馬について、百井は時々若者に騙して苦くした砂糖を売ったりするヤクの売人で、佐々木求馬もヤクザを騙って弱いものからお金を奪うチンピラと考えると、ヤクザや、優秀な半グレ、ということではなく結構立場が下のひと、ということを示しているのかもしれない
で、百井はいま出雲と盃を交わした状態になってしまっているので、百井と佐々木求馬を仲間とみなすのであれば、本来出雲の部下的な扱いである百井の仲間がお調子に乗って伏見組に迷惑をかけているのだから、百井としてもやめさせたり落とし前をつける必要がある
しかし久我はこの百井ー佐々木求馬のつながりを知ったうえで拷問をしているのか、はたまた単純にお調子に乗っている佐々木をヤクザらしくシバいていたら百井に行きついたのかはよくわからない
恐らく後者のようにみえるが
出雲サイドも疑うだけではなく仕掛けてきている
前回車を奪ったのは嫌がらせなのかと思っていたがそういうわけではなくGPS・盗聴器を仕込むことが目的だったようで、さらにGPSを2重に仕込むなど手が込んでいる
九条の大罪 第118審以降の展開は?
出雲が油断のならない男であるということが示された
売人に接触するリスクを負ってまで壬生を捜している、ということについてあまり理解できていないが、出雲は売人の百井の下で働く曽我部について、曽我部は金本を経由し壬生と接点があるし、九条とのつながりもある
そういった薄い関係性についても把握し、行動しており、加えて九条、宇治、久我という壬生に近しい人間に対しても疑いの目を持ちGPSやら探偵やらをつけている
宇治は賢そうなので、奪われた車が返ってきたことに違和感を持ち、失言をしないようにしたり、あるいは盗聴器がある前提で出雲を騙すようなこともあるのかもしれない
今のところ出雲サイドも壬生サイドも隙を見せていない緊迫した展開である
一方そもそも壬生が今追い込まれている原因も犬飼のような一応壬生サイドではあるが、モブキャラっぽい扱いの男が京極の息子をさらって殺してしまったことに端を発している
そうなのであれば今回も九条とか宇治とか久我はミスをせず、百井・曽我部・佐々木求馬という相対的に弱者サイドの動きがキーになってきそうな雰囲気は感じる
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