登場人物
曽我部 聡太(そがべ そうた) 配達員 壬生の後輩の下の人間らしい
九条 間人(くじょう たいざ) 弁護士
烏丸 真司(からすま しんじ)九条の事務所のイソベン(=居候弁護士。弁護士事務所に雇われている弁護士のこと)
壬生 憲剛(みぶ けんご)自動車整備会社社長・コワモテ
金本 卓(かねもと すぐる)大柄な不良 力士を目指していたらしい 父がヤクザ
九条の大罪 第4審 あらすじ ネタバレ注意
室内でライトを照らしそれっぽい植物を育てる男。出来はブリブリらしい。
場面変わって屋外の空き地のような駐車場で男たちがバットで横たわる人を叩きまくっている。リンチをしているのは金本の仲間らしき集団だ。
どうやら金本のシマで商売をしたため制裁を加えているらしい。
死んだとしても曽我部に身代わりになるから安心だという。
忘れ物の「お菓子」を取りに事務所にもどる曽我部。烏丸から曽我部に挨拶をし、金本にまた利用されているのではないか、と問いかける
どもりながら
利用されていない、後輩を守るのが先輩の役目だ
と激昂する曽我部は、ふと我に返り謝罪をするが歯噛みをしている。
このやり取りを静観していた九条は「無料の相談は受けます」と丁寧に告げる。
曽我部が去った事務所ではなぜ曽我部が金本とつるむかということについて九条と烏丸が話しをする。
「怖いから」だろうと推測する烏丸に対し、
九条は曽我部に「メリットがあるから」だと言う
自宅へ帰る曽我部は、とちゅう若い不良に絡まれる。
曽我部は異常に強気な口調で応対する。
すると現れた金本がにらみを効かし、不良たちは地面に正座をさせられる。
家に戻った曽我部だが刑務所に戻りたくないという思いとは裏腹に、しっかり小分けされた大麻が部屋には置いてある。
つづく
九条の大罪 第4審 感想と考察
大筋としてはだいたいの方にとってほぼ予想通りの展開ではないだろうか。
「金本の依頼を断り切れない曽我部が、一歩悪の道に進んでしまう」
という点においては予想通りだったと思う。
今回予想と異なった点は
金本が「甘口のカレー鍋を好物としているという点」と「弱者である曽我部の考え方について」である。前者は多分クソどうでもいいことだと思われるので、後者について書いていこうと思う。
金本は曽我部の後輩?曽我部と金本の関係
弱者であるはずの曽我部であるが、今回は考え方や背景のようなものが見えてきた。
まず「なぜ金本に従うか」という問いに対しては主人公である九条の洞察が正しいと見るべきであり、その後の不良とのやり取りにも表れていた。
歯噛みするシーンといい、曽我部には曽我部のプライドがあるようだ。
途中少し混乱したが、曽我部の言うところの
「後輩を守るのが先輩の役目」ということは
後輩=金本 を守ることが
先輩=曽我部 の役目である
という意味のようだ。
前回、気絶から目覚めた曽我部に対し、金本は急に態度を変え話していたが、
その際に「先輩」と曽我部を呼んでいるのは同級生同士の冗談などのようにも見えたが、曽我部は本当に金本の先輩のようだ。
同時に、前回「16歳の少年たち」という写真の中に金本らしき男も映り込んでいたが、
- 曽我部(先輩、実際は何もしていない)
- 16歳の少年(金本含む多数、金本はリーダー)
という状況であればこのあたりの説明もつきそうである。
少し話が戻ってしまったが九条が推察するメリットは不良とのやり取りに端的に表れている。
一見頼りなさそうな曽我部であるが、大男の金本を後輩として扱っており、これが彼に対するほかの暴力を排除しているというのがまず一つ目のメリット。そして二つ目はそれにより曽我部の自尊心が満たされるというところだろうか。
ほかの暴力を排除したところで曽我部は金本に気絶するほどのダメージを受けたりもしている。根本的な解決になっていないことは明らかだ。
そのあたりの論理的な考え方が出来ないのか、何なのかは今のところ分からない
曽我部の葛藤と超えてしまった一線
こちらのサイトによると
大麻については
禁止される行為は、輸出入、所持、栽培、譲受、譲渡等です。
https://izumi-keiji.jp/column/yakubutsu/taima-shiyou
とあり、他にも「所持し使用する」場合より「商用」であると罪が重くなるようだ。
今回曽我部の部屋では「小分け」を行っているようだが、客観的に見ればこれはどう見ても「商用」である。
実際に行うことは「運び」中心だったとしてもいわゆる工場の生産ラインの一環、「パッケージづくり」のようなものを担っているわけだから、今起こっていることは曽我部にとって明らかに悪い方向に進んでいると捉えるべきである。
そんなことは曽我部にもある程度想像はついているようで、彼の心は葛藤しており、前回きれいだった部屋も食べかけの容器などが散乱しており、苦しみ落ち着かない様子が伝わってくる。
今後の展開 九条弁護士、烏丸の登場や裁判は?
第3話を終えた頃では加害者「曽我部」の可能性が強いんではないかと思っていたが、特にその点は変わらない。
曽我部の罪に問われた場合の落としどころとして、「所持」なのか「栽培」なのか、目的は「商用」なのかのような部分があり得ると思っているが、やっぱり曽我部が加害者になってしまいそうな流れは今のところ覆えらないかなあ、と思っている。
烏丸について、過去に曽我部を弁護できなかったことを悔いているのではと思ったが、態度も割と平然としていた。
この話では付き合いの短い、というかほぼ初対面に近い九条のほうが曽我部をよく分析できていたというところも含め、もう少し切迫した場面に展開していくことは間違いないだろうと思う。
今回は大麻を栽培する男やギャル、不良や、半殺しにあった男やらも出てきたがあまり重要そうでないのでスルーしているが、新たなる登場人物にも期待したい。
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