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九条の大罪 第81審 あらすじ ネタバレ注意
伏見組がネットニュースになっている。もちろん銃の押収についてで、スマホに写された記事には、京極が逮捕されてたと書かれている。
銃刀法違反で逮捕になった京極は長期実刑を食らうかも、と流木弁護士が事務所で言っている。
隣に座る烏丸に声をかけ、壬生の接見に向かう流木と烏丸。
壬生と接見する流木は銃刀法で逮捕。ただし警察と取引して「不起訴の可能性があると」と言っている。
壬生は流木に、ガラス越しにキャンパスノートを見せる。写真を撮って九条に伝えてほしいと壬生はいうが、烏丸が否定する。正規に手紙を書く必要があると。
壬生は接見禁止での手紙は検閲が入るため九条に届かないという。
流木は烏丸を諭すように接見禁止の人がコミュニケーションを取る権利は大事ではないかという。
撮影は刑事弁護人として生きるための踏み絵と言い、ノートを撮影する流木。
烏丸は沈黙している。
接見を終え、タバコを吸う烏丸に嵐山から九条容疑者が烏丸を選任要求したという連絡が入る。罪状は殺人犯の犬飼に逃亡を示唆した嫌疑による犯人隠避と言っている。
九条逮捕を烏丸は流木に告げるが、流木は九条が実刑を受けたら弁護士会除名か退会になると言っている。
ガラス越しに今度は九条と接見する烏丸。
ガラスの内側に入った九条は烏丸がこう見えるという。
藁です。
九条の大罪 小学館
縋れないですよ。とつぶやく烏丸。
九条の大罪 第81審 感想
京極が逮捕されたが、同時に九条も逮捕されているので、流木が言っている「長期実刑を食らうかも」という状況に対し、本来は九条が何とか軽い刑で収められるような状況だったとしても、京極や伏見組としては九条を頼れない状況と思われる。
もちろん一気に犬飼を詰んでしまう情報量がある京極や伏見組の力をもってすれば、他に優秀な弁護士の手配も可能と思うが、少なくとも九条の手際の良さに京極も感心していたところを見ると、他の優秀な弁護士は九条よりけっこうグレードダウンすることになりそうだ。
そうなると今京極が最もピンチに置かれていると言えるのかもしれない。
流木が壬生のノートを写真撮影したが、この内容はまず逮捕後の状況や逮捕されて新たに分かった情報を壬生が九条に伝える以外の戦略的な意味は無いように思える。
一方で直接的に九条に対し嵐山の取り調べ時の様子などを記載した情報をノートに書いたとして、それを流木が撮影しようとするのだろうか。
九条を心配する流木ならばあり得ることだが、もしかしたら一見して内容がわからないようなものがノートに書かれている、とかそのくらいの仕込みは考えていそうだ。
梯子を外さないでください。という九条の台詞からも、壬生が何らかの役割を全うしなければ、九条にとってもピンチになる状況が示唆されていて、それがまさに今なのかもしれない。
いっぽうでミステリアスではあるものの性格的には正直な部分がある九条が烏丸を見て「藁」と言ったのは何なんだろうか。
縋りたいが頼りがいのないもの、と言うのが藁だと思うが、烏丸はそこまで頼りないわけではなく、逮捕された状態であれば、弁護士と言うものがとにかくありがたく見える、ということなのかも知れないし、京極との関係継続に対して揉めてしまった烏丸を頼る状況を指して藁と言っているのかもしれない。
九条の大罪 第82審以降の展開は?
九条が烏丸を藁と表現していたのはなんにせよ今の状況がイージーでないことを意味しているはずだが、壬生のためとはいえ何故ここまで九条は自分を窮地に追い込むような絵を描いたのかがよくわからない。
ややこしい京極との関係を断ち切るチャンスとしてリスクを犯した、と言う風にとらえられるが、そうなのであればそもそも最初から烏丸と揉める必要があったのかが個人的に良く読解できていない。
そもそもなぜ九条が京極との関係を持ったのか読み返すと、26審-27審で詳しく書かれている。
カンタンに言うと、京極がひったくりに遭ってその際に壬生が紹介した、という経緯である。また、壬生は京極と人を介して関係している金本を20日でパイにしたことや、伏見組に自分から弁護士を紹介するのは差し出がましいという理由など、敢えて今九条を紹介する理由と言うのを周到に用意している感じである。
さらに、菅原と揉め、最終的には介護施設用の建物を買い取ったとき、敗れた菅原はすべての絵を壬生が書いていたんだろ?と言っている。
今回京極逮捕に絡む大きな絵は壬生が描いているもので、九条はそのための超優秀な駒、と言うかパートナーなのかもしれない。
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