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九条の大罪 第87審 あらすじ ネタバレ注意
久々の久我の登場である。
LINEで仲間が韓国に身柄を躱したい、と言う連絡をもらう。
仲間に会いに行った際、停車した車の周りを輩たちに囲まれる。74審に登場した若干気合の入っていない伏見組の若い衆が車の扉をノックする。
坊主の仲間はすでに雁金(若頭補佐、伏見組)に捕らえられており、それなりの拷問を受けた後の様子である。
雁金は責任を取らない人間はたちが悪い、と地面で正座する久我に説教をし、愚連隊全員で伏見組に入るよう伝える。
こちらも久々登場の京極が、山城弁護士と面会している。
壬生は京極の武器庫から拳銃と実包(実弾のこと)を持ち出し出頭したが不起訴になるだろうという山城。壬生は日時場所、方法を取り決め出頭したことや九条が犬飼に逃亡指示をした供述をしたらしいということを京極に伝える。
京極は自己保身に走ったか、と吐き捨てるが少し間をおいて九条を封じるためかと気づき鬼の形相で「道連れにしてやる」と怒る。
九条が再び取り調べを受ける。
犬飼の京極猛殺害の証拠を消すために1年の逃亡を示唆したのでは、と指摘する嵐山。
九条が無視しているのを見て、そういう態度だから嫁に逃げられ壬生に裏切られているのでは、と追撃の指摘する嵐山。
貸し出されたペンで九条は日記を書いている。
人格攻撃が多くなり、無意味な取り調べに辟易している様子を記している。鉛筆や鉛筆削りなどは過去鉛筆削りで自殺をした受刑者の影響から使用や所持が禁止だと書いている。
九条が過去の自分の家庭を思い出す。莉乃に何かがあったようで、たった5分九条が何らか目を離したことが原因のようだ。
ペンを噛み、へし折る九条。
九条の大罪 第87審 感想
思いのほか九条が弱っている。ただ、これは弱っている、と言う演出なのかもしれない。
仮にそういう演出だとするならば、九条は執拗な取り調べと人格否定に弱り、自殺を図った、と言う形を示したいのではないか。
ただ九条にとって家族、特に娘の莉乃などは本当にアキレス腱なのかもしれず実際に九条自身も弱っているが、少し「盛って」いるのか、それとも別に気にしていないのか、あるいは思いっきり精神的ダメージを負って追いつめれれているのかはまだよくわからない。
自分が九条が実際には完全に弱っていないのではと思う根拠は九条が嵐山の割と雑な圧に屈すると思えない点と、今回で言えば九条の孤独の原因として嵐山が指摘した壬生の裏切りが本当に九条にとって想定外の裏切りであれば、九条は孤独と言えるが、そうではないのではないかと思っている点である。
特に、壬生は九条に手紙を通じてコンタクトを取ろうとしていた。完全に裏切った人間に対してコンタクトを取るのは不自然である。
久我についてもやたらとあっさりと捕まってしまった。壬生の懐刀であり、結構ギリギリの線を突くのが久我であり、過去も菅原に拷問を受けていたり、体を張って壬生を助けている。今回もそういう範囲内なのだろうか。あるいは九条も久我も能力は高いが人の子で、孤独には耐えられない、と言うことが別々の場面で描かれたのかもしれないが、自分としては二人とも若干の余裕があるのでは、と思っている。
「ウシジマくん」でも精神的に窮地と思われたシーンであっても実は仲間の絆はつながっていた、と言うケースが何度かあったと思うので「九条の大罪」でも同じようなシーンが描かれるのではないかと思っている。
九条の大罪 第88審以降の展開は?
自殺を暴力と判定するのかはさておき、九条自身が暴力で血を流したり暴行を加えられるシーンは無かったと思うので、仮に自殺未遂で九条が肉体的なダメージを九条が負うというのは結構ショッキングである。
ただ、事件の決着が全然見えず例えば今回捕まった久我などは、伏見組が(細々と?)活動している中「やっぱ何もなかったことにして普通に不起訴だった壬生と働いてオッケーです」とか言うことには当然ならなさそうである。
伏見組が解散し、かつ京極が終身刑とかでなければそのような状況は望めなさそうで、至高の検事シリーズはもしかしたら九条の大罪の前半にして壮大な山場なのかもしれないと思っている。
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