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九条の大罪 第9審 あらすじ ネタバレ注意
屋上に首輪をつけた犬。
金本が死んだのでミヨコは犬を殺処分するつもりらしく、しかたなく九条は引き取ることにしたようだ
直接ミヨコからではなく、壬生からの頼みらしいが、壬生も壬生で愛犬の「おもち」が忘れられなくて無理らしい。
犬は「ブラックサンダー」と名付けられる。
流木信輝という弁護士から電話。
「鞍馬」と呼ばれる。
九条は今九条と名乗っているようだが本当の苗字は「鞍馬」らしい。
お父さんの鞍馬先生の命日が今日 と言われる。
いい弁護士は依頼人の話を良く聞く、九条は悪い噂もあるが教え子で一番魅力的と語る流木
九条は父とは縁を切ったらしい
三年「山城法律事務所」に所属し、その後独立し五年。
山城のことは流木は嫌いのようだ。
吐き捨てるように流木を否定した後で、興奮し咳き込む
血圧を心配する九条。
ベッドで若い女を抱いた後のような男。ホテルのスイートルームなのか、ラブホテルなのか、大きなベッド。男は山城だ。
黒だか紺だかのバスローブを来て、太っている。いかにも中年である。
山城は人権、人権という流木に否定的だ。
一方、九条の担当する「刑事事件」は金になるので良いと捉えている。
ほかに頼るところなない輩の足元を見れるから、離婚裁判と違いすぐにお金になるから。
ベッドで寝る女を見て、警戒心のあるブスはよりブスにみえる と一言。
ランニングをしながら街行く家族に目が行く九条。
バースデーケーキ。今日は娘の「莉乃」の5歳の誕生日だ。
つづく
九条の大罪 第9審 家族の距離① 感想
新章に突入したが比較的穏やかな立ち上がりである。
家族の距離というテーマの中心は九条なのだろうか。今回は九条の過去、現在に関する描写が多かったように感じる。
仕事以外での九条は変わっているがやさしい。
少なくとも家族のことを気にかけたり、捨て犬や殺処分になる犬に対し、自分が何とかしようというのは一般的にいえば家族思い、動物思いなんじゃないかと思う。
しかも九条に関して言えば第2審で離婚の際に全財産を失ったためカネはないと言っており、家賃1万円の部屋を借り、テントに住んでいる。
物欲もなさそうな九条が今の給料を全部もらっているとすれば、山城が言うように金になる刑事事件の解決をしてジャンジャンお金を貯めているということも考えられそうだが、何となくここまでの雰囲気から察するに九条は有能だが自分でガンガン客を増やすというようなことはしていなさそうなイメージだ。
たぶん今の給料についても一部、あるいは大部分を家族に養育費として渡しているのではないだろうか。食べているものも質素で、半分ホームレスのような暮らしをしているのではとすら思える。
九条の生活や仕事を除いた人生観についての章なのかなとも思うが始まったばかりでこれからが楽しみだ。
そして今回、重大なことが明らかになった。第8審の最大のミステリーであった壬生のタトゥである。
直訳すると「永遠におモチLove」という意味不明なタトゥで、私はモンモンモンスター的な「コミカルだけれども恐ろしい何か」を想像していた。
あるいはたまに外国の方が変な漢字を体に彫ってしまうあの現象かと思っていたが、なんと、「永遠におモチLove」はそのまま正解で、「おもち」という名前の犬を飼っていたようだ。
これに関して、くじけずに考察するならば、「おもち」という名前から連想される白い毛、丸っこい感じなどのイメージにピッタリなポメラニアン、あるいはマルチーズのいずれかではないだろうか。
また、おもち=和のイメージからダークホース的に「柴犬」も候補としておきたい。
過去の九条(鞍馬)と九条の父を知る二人の弁護士が現れた。
価値観が正反対のように見える二人だが、面白いのはふたりとも九条に対しては否定的ではないとというとろである。
勉強不足で分からないのだが、二人は自分の都合に合わせて九条を解釈しているように思える。
山城は「刑事事件をこなす九条」を見て、お金になることに目をつけていると解釈し、好意的に捉え、何ならば「警戒心のあるブスは・・・」などと自分の価値観を共有する。
一方山城のことがが大っ嫌いなはずの流木も「悪い噂もあるが教え子で一番魅力的」と語る。
悪いうわさもあるが、という前置きが流木の真面目そうな人間性を示しているが、ここで思うのは
「悪い噂もあって、悪いやつらの弁護ばかりをしている。なんなら大っ嫌いな山城の弁護士事務所に入って、すぐやめるわけでもなく3年もいた」
はずの九条というより、
「山城の弁護士をやめて、ちょっといいうわさは聞かないものの、自分が考えているような魅力的な子なはずだ」
と流木が考えを自ら都合よく解釈しているようにも映る。
こういった人々との過去と未来、そしてまだ謎多き九条の父についてが今後明らかになっていくのかと思う。
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